トランプ大統領になった場合は、アジア政策がどう変わるかに注目する必要がある
2016年08月09日
7月末にCNNとORC(調査機関)が実施した世論調査によると支持率はトランプ44%、クリントン39%とトランプ支持がクリントン支持を上回っている。もっとも、共和党大会直後の調査なので、多少、トランプに有利だったのかもしれない。
世論調査がトランプに有利に傾いたのはトランプが無党派層の間で支持を広げたことが主な要因だと見られている。大会後の調査では無党派層の46%がトランプ支持、28%がクリントン支持だった。
両者の支持率は白人有権者の間では学歴によって分かれる傾向が強まっている。白人の大学卒層をみると、大会前は両氏の支持率が40%だったのに対し、大会後はクリントンが44%対39%でリードしている。一方、高卒以下の層ではトランプが強く、大会前の51%対31%から大会後は62%対23%までリードを広げている。
登録有権者全体の中でトランプに好意を持っていると答えた人の割合は、大会前の39%から46%に上昇した。同氏に経済政策・テロ対策を任せられると答えた人はクリントンを10ポイント上回る一方、クリントンに外交を任せられるとの回答は大会前後で57%から50%に減少している。
大会前後で、トランプを「正直で信頼できる」(38%から43%)、「自国の大統領として誇れる」(32%から39%)、「市民が暮らしの中で直面する問題を把握している」(37%から46%)、「国民を結束させることができる」(34%から42%)と評価する意見が軒並み増加している。
他方、クリントン支持は低迷しており、「正直で信頼できる」人物でないと答えた人は68%と、CNNの世論調査では同氏として最高の数字になっている。ヒラリー・クリントンは元大統領夫人で前国務長官(2009年1月~2013年2月)、エスタブリッシュメントとの評価が強く、「変化」を望むタイプの選挙民には受けない形になっている。
また、国務長官時代、法律に違反して、「自宅に設置したメールサーバー」を使って公的な交信をしていたことが問題視され、これが大きな傷になっていて、ドナルド・トランプをはじめ多くの共和党支持者達がヒラリーを激しく批判している。
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください