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かつての「政界の渡り鳥」が新都知事に

初登庁し、執務室のイスの座り心地を確かめる小池百合子氏=8月2日拡大

 7月31日の東京都知事選挙で小池百合子が圧勝した。小池は291万2628票を獲得、全体の44.49%と次点の増田寛也の27.4%を大きく上回ったのだ。

 小池は元ニュースキャスター。1993年に衆議院議員に初当選し、当選回数8回。第一次小泉内閣で環境大臣(第三次まで続投、2003年9月~2006年9月)、第一次安倍内閣で防衛大臣(2007年7月~2007年8月)等を務めている。小池はエジプトに留学しカイロ大学を卒業、アラビア語に堪能なアラビストでもある。ニュースキャスター時代、PLO議長アラファトやリビアのカダフィー等の会見では、コーディネーター兼インタビュアーを務めている。

 小池は議員時代、当初は日本新党の参議院議員だったが、新進党に移り党首の小沢一郎の側近だった。さらに小沢が党首を務める自由党に移り、保守党・保守クラブを経て自由民主党に入党している(自由民主党入党は2002年)。前述したように、2003年以降は環境大臣・防衛大臣等を歴任している。日本新党から自由民主党まで多くの政党を渡り歩いたことから「政界の渡り鳥」等といわれたこともある。

 今回の都知事選挙でも2016年6月29日に記者会見を開き立候補する意向を表明するが、結局、自民党の推薦は得られず、自民党公認の増田寛也と対決することになった。しかし、逆にそのことがプラスに働き、増田寛也や鳥越俊太郎に圧勝することになったのだった。

自民党の党議連、連携を示唆

 自民党の党議連は、非推薦議員を応援した議員を除名を含めた処分を科すと文章を配布し、当初は「小池は自民党の人間ではない」としていた。しかし、都連は小池の圧勝を受けて処分は行わず、国政レベルでも、安倍晋三総理は「自民党にとって残念なことになった」とした上で、「4年後の東京五輪・パラリンピック成功のため、今回示された民意をかみしめながら都民と力を合わせて取り組んでいきたい」と述べ、小池百合子との連携を示唆したのだった。

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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