起源はキリスト教倫理観。外れたネガティブ企業にも味がある
2017年11月10日
世界の株式市場で、企業の財務数字に表れない価値に着目した「ESG投資」が盛んになっている。環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)という三つのテーマに熱心に取り組む企業が、好ましい投資対象として認定される。
欧米では年金基金など1700以上の機関投資家が採用し、運用資産は世界全体で約2500兆円、約30%を占める。日本では2年前にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が年金運用の投資先として採用を決めた。この間、運用額は約70倍の50兆円(全体の3%)に急増。選ばれた企業は株価上昇を喜び、外れた企業は絶句して悔しがる。
ESG投資は環境・社会・企業統治の3分野で、数字には出て来ない企業価値を個別に審査して格付けする。国連が2015年に採択したSDGs(持続的開発目標)に則(のっと)っており、従来の売上高や利益率などで企業評価をする手法とはまったく異なる。
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