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「企業統治が機能していなかった銀行界」

リーマン・ショックから10年 英でインタビュー 2

小林恭子 在英ジャーナリスト

――今回の金融危機を早期に予想したジャーナリストの一人と言われているが、なぜそう思ったのか。

 2003年に出版した『レイルから外れる』(Going Off the Rail、未訳)の中で、危機が発生しうる理由を書いた。つまり、グリーンスパンFRB議長の非対称的な通貨政策が資本主義の免疫性を崩してしまうだろうこと、金融商品が複雑化したことで、中央銀行が民間の銀行に金融体制の根幹となるリスク管理を任せてしまっていること、金融機関のリスク管理に落ち度があること、流動性が生じることによるリスクを回避する方策がないこと、バーゼル合意は金融体制の浮き沈みをさらに悪化させることなどを指摘した。

 2007年の7月から8月頃、世界的な信用収縮がいよいよ顕在化した時、

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筆者

小林恭子

小林恭子(こばやし・ぎんこ) 在英ジャーナリスト

秋田県生まれ。1981年、成城大学文芸学部芸術学科卒業(映画専攻)。外資系金融機関勤務後、「デイリー・ヨミウリ」(現「ジャパン・ニューズ」)記者・編集者を経て、2002年に渡英。英国や欧州のメディア事情や政治、経済、社会現象を複数の媒体に寄稿。「新聞研究」(日本新聞協会)、「Galac」(放送批評懇談会)、「メディア展望』(新聞通信調査会)などにメディア評を連載。著書に『英国メディア史』(中央公論新社)、『日本人が知らないウィキリークス(新書)』(共著、洋泉社)、『フィナンシャル・タイムズの実力』(洋泉社)。

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