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消費大国・中国 アリババ巨大セールに群がる人々

たった1日で3.5兆円を売り上げる上海の大安売りイベントを見た

原真人 朝日新聞 編集委員

たった1日で売り上げ3.5兆円!

 11月11日、上海でインターネット通販大手アリババ集団が開いた大規模安売りセールのイベントを見た。

 中国では毎年この日を「独身の日」としている。数字の1(シングル)が並ぶ日というところからきているらしいが、アリババは10年前、「独身のさびしさをまぎらわすのに買い物でもどうぞ」と、この日に24時間の超安売り通販セールをインターネット上で始めた。

 今年10回目を数えるこのイベントは、いまや独身者に限らず、中国を代表する国民的行事となった。

 前夜には国民を盛り上げるカウントダウンイベントがおこなわれる。その規模がすごい。国内の有名歌手や人気芸能人だけでなく、海外からも歌手のマライア・キャリーや、サーカスのシルク・ドゥ・ソレイユなどを招き、テレビやネットでライブ中継する。さながら中国版の紅白歌合戦のようである。

 ちなみに、日本からステージに呼ばれたのはタレントの渡辺直美。840万人のフォロワーを抱える、日本のインスタグラムの女王だ。

拡大11月11日24時に「独身の日」セールが終わると、取扱総額が発表された。たった1日で2135億元を超えた。写真を撮っているのは世界中、中国各地から集まったメディアの記者たち

 夜通し盛り上がったまま深夜0時を迎え、セールが始まる。開始後すぐに、国内外の報道陣が集まったメディアセンターの巨大スクリーンには、注文状況が逐一報告される。前年実績をはるかに上回るスピードで、みるみる取引規模が膨らんでいくのがわかる。

 結局、24時間のセールの取扱高は過去最高の2135億元。前年より26%増えた。日本円に換算すると3.5兆円という巨額である。これは、電子商取引の日本の大手、楽天の昨年1年間の国内総取扱高3.4兆円を上回る規模だ。それをたった1日であげてしまった。

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筆者

原真人

原真人(はら・まこと) 朝日新聞 編集委員

1988年に朝日新聞社に入社。経済部デスク、論説委員、書評委員、朝刊の当番編集長などを経て、現在は経済分野を担当する編集委員。コラム「多事奏論」を執筆中。著書に『日本銀行「失敗の本質」』(小学館新書)、『日本「一発屋」論 バブル・成長信仰・アベノミクス』(朝日新書)、『経済ニュースの裏読み深読み』(朝日新聞出版)。共著に『失われた〈20年〉』(岩波書店)、「不安大国ニッポン」(朝日新聞出版)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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