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多様性を認め合う アメラジアンスクール@沖縄

居場所のない子が集まってきたフリースクールから、共生社会への日本の課題を考える

岩崎賢一 朝日新聞記者

「2つの文化を忘れないように」

 ケイリーさんによると、お母さんはお父さんがアメリカに帰ってから日本の学校に行かせるしかないかな、と考えていたという。その後この学校の存在を知って「2つの文化を忘れないように」という思いから通うことになったという。この学校のいいところは、「みんなが家族みたいなところです」と話す。

 ノエルさんは「同じ感じ」と言いつつ、「この学校がなかったら、お父さんは基地と関わる仕事をしているので、基地の中にある学校に行っていたかもしれません」。

 ウィリアムさんが「ひとり親の生徒が多い」といように、親が「もう一つのアメリカ文化も忘れないで欲しい」と願って、ここで学ぶ生徒が少なくないという。

拡大授業はアメリカの教科書を使って行われる=沖縄県宜野湾市のアメラジアンスクール・イン・オキナワ

「アメリカの大学で学びたい」

 ノエルさんも、ケイリーさんも、4月からは日本の公立高校に通う予定だ。

 小嶺さんによると、9割が県内の公立高校に進学し、残り1割が県内の私立高校やインターナショナルスクール、アメリカの高校だそうだ。

 ノエルさんは、英検準1級、ケイリーさんは2級だ。日本英語検定協会が公表している「目安」では、ノエルさんは「大学中級程度」、ケイリーさんは「高校卒業程度」の力を持つ。多くの生徒は、この強みをいかして、推薦入試を受けていくという。

 将来の夢を聞くと、こう語ってくれた。

 「ITを学びながら、サイドジョブでイラストレーターをやりたい」(ノエルさん)

 「心理学者になりたいので、研究が進んでいるアメリカの大学に行きたい」(ケイリーさん)

 ふたりとも、できれば米国の大学に行きたいという。

拡大校長のウィリアムス・トランパスさん=沖縄県宜野湾市のアメラジアンスクール・イン・オキナワ

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞記者

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当を経て、現在はオピニオン編集部で「論座」編集を担当。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

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