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日本は「多様性を認め合う」社会に変わるしかない

外国人を「労働力」としか見ないのは間違い。彼らなしに日本はもはや成り立ちません

岩崎賢一 朝日新聞バーティカルメディア・エディター

外国人在留に厳しい国に戻ることは不可能

 政府はここ数年、技能実習生といった労働分野だけでなく、留学生、観光客と、様々なかたちで日本への「入り口」を広げています。

 少子化で経営難の大学を救うために留学生をどう増やせばいいのか、地方の地域活性化のために外国人観光客をどう増やせばいいのか、といったように、日本を支える消費者としての外国人の姿が色濃く見えるようになってきました。

 医療機関での医療費の未払い、失踪、ゴミ出しといった生活上の問題など、負の側面が強調されがちですが、だからといって、かつてのような外国人の在留に厳しい国に戻ることは不可能に近いと思います。

 IT分野でも人材不足は深刻です。朝日新聞デジタルによると、フリーマーケットアプリ大手のメルカリは2018年10月1日、インド工科大学の学生などインドから32人を新卒社員として迎えたそうです。台湾や米国、中国などからも12人が入社。社内には住居や語学、ビザなどを手助けする専用チームを設けてサポートしているといいます。

 スキルがある人材を求め、新卒市場や転職市場でも、外国人労働者の獲得が話題になる時代になりました。あらゆる層、あらゆる場面で、外国人との接点や競争する社会を迎えている時代なのです。

 263万7251人。

 この数字は、日本の法務省入国管理局がまとめた2018年6月末現在の「在留外国人数」です。この数字は、「特別永住者」と「中長期在留者」の合計の数です。特別永住者は32万6190人、中長期在留者は231万1061人。

 特別永住者は、第2次世界大戦後、サンフランシスコ平和条約で朝鮮半島や台湾が日本の領土でなくなったことに伴い日本国籍を離脱した在日韓国人・朝鮮人・台湾人とその子孫に対して、日本への定住などを考慮したうえで永住を許可した人たちです。

 一方、永住者は「中長期在留者」に含まれています。その在留資格を得るには、原則10年以上継続して日本に在留していて、3つの要件を満たす外国人が対象になります。

①素行が良好であること
②独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること
③その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

 日本人と結婚している場合は在留期間が3年以上でいいほか、日本人や永住者または特別永住者の配偶者や子どもなら①と②は必須条件でなくなるといった特例もあります。

 「中長期在留者」の分類には、留学32万4245人、技能実習28万5776人、技術・人文知識・国際業務21万2403人といった勉強や仕事のために限定的な在留資格で来日した人から、定住者18万5907人、家族滞在17万4130人、日本人の配偶者等14万2439人、永住者の配偶者等3万6562人という在留資格の人たちまで含まれます。

拡大アメラジアンスクール・イン・オキナワの小学生のクラス=沖縄県宜野湾市

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞バーティカルメディア・エディター

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当、オピニオン編集部「論座」編集を担当を経て、2020年4月からメディアデザインセンターのバーティカルメディア・エディター。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

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