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出生率1.05 正念場の韓国

文在寅政権を揺るがす経済政策への不満。「人が中心の経済」の金看板の真価が問われる

稲田清英 朝日新聞オピニオン編集部次長

拡大韓国の大手建設会社が社内に設けた「職場保育所」。仕事と育児の両立を支えるためで、社員からは「何かあったらすぐ来られ、安心」との声が聞かれた=2016年3月、筆者撮影
 韓国の文在寅大統領が1月10日、大統領府で行った新年演説。昨年来、経済政策への疑問や批判が根強いことを考えると、予想通りというべきか、30分近くにおよんだ話の大半は韓国経済の現状と、人々の暮らしの問題、政府の施策の説明が占めた。

 韓国の輸出額が昨年、6000億ドルを史上初めて超え、過去最高額になった、世界6位の輸出国になった……。いくつも数字を挙げながら経済成長を遂げてきた韓国の「現在地」を示す一方で、そうした成長の恩恵を、必ずしも国民が広く実感できないままでいるとも素直に認め、こう述べた。

「成長の恩恵が少数の上位階層や大企業に集中しており、すべての国民に等しく行きわたっていない」

 12月30日配信の記事「文在寅政権の命運は『経済』が握る」でも触れたが、輸出主導の成長モデルが行き詰まり、1997年の通貨危機を経て貧富の格差が広がる韓国。「不安社会」に根ざすさまざまな構造的課題に直面している。

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筆者

稲田清英

稲田清英(いなだ・きよひで) 朝日新聞オピニオン編集部次長

1972年生まれ。1997年に朝日新聞社に入り、東京本社や西部本社(福岡)の経済部を経て、2006年にソウルに留学して韓国語を学んだ。2008~11年にソウル支局員。東南アジアや中国、欧州などでも出張取材。2018年7月から現職。共著に「不安大国ニッポン」(朝日新聞出版)など。

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