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15歳スウェーデン少女の運動が日本にも広がった

温暖化対策を訴え金曜日に国会前に座り込む「Fridays For Future」

山口智久 朝日新聞オピニオン編集部次長

年下の女の子がCOP24やダボス会議でスピーチしているのに衝撃

 15歳のスウェーデン人、グレタ・トゥーンベリさんが地球温暖化対策を求めて昨夏始めた運動が世界へ広がるなか、日本でも始まった。

 2月22日午後3時、国会議事堂正門前で約20人が集まった。「地球に住み続けたい」「There’s no Planet B(地球を代替できる惑星Bは存在しない)」「社会ごとから自分ごとへ」などのプラカードを掲げた。

 ヨーロッパなどでは、グレタさんが金曜日にストックホルムの国会議事堂前で座り込むことから「Fridays For Future(未来のための金曜日)」という名前で運動を呼びかけるようになっている(「少女は温暖化対策を訴え国会前にひとり座り込んだ」参照)。日本での活動も「Fridays For Future Japan」と名付けられた。

 日本での運動を呼びかけたのは、大学生3年生の小出愛菜さん(20)だ。

拡大行動を呼びかけた小出愛菜さん

 「先週から呼びかけて、今日は何人来てくれるか不安でしたが、こんなに来ていただいてうれしいです。メディアの方がまだ多いですが」とあいさつした。

拡大COP24でスピーチするグレタさん(国連HPから)
 小出さんは社会問題に関心がある父親の影響で、自身も何か社会的な貢献がしたいと思い、昨年5月から環境NGO「フレンズ・オブ・ジ・アース」(FoE)でインターンを始めた。

 グレタさんについては、今年に入ってから知った。自分よりも年下の女の子が、COP24やダボス会議でスピーチしているのに衝撃を受けた。自分も何かしなければと、焦りを感じた。

 2月14日に「Fridays For Future Japan」のフェイスブックページを立ち上げ、翌日にツイッターアカウントもつくった。

 小出さんは、この運動を「『デモ』と呼ばないでほしい」と呼びかける。「いまは政治家に何か求めているわけではありません。とにかく、ふつうの人たちに何が起きているのかを認識してほしいだけです。この運動して発言すれば、認識してもらえるようになり、何かが変わると思います」。

 リクルートスーツ姿でこの日参加した今井絵里菜さん(22)は就活中の大学4年生。関西在住だが、この日たまたま東京で面接があり、参加を決めた。

拡大今井絵里菜さん

 高校生のころ、プレゼンテーションイベント「TED」の動画で、ヨーロッパの経済学者が環境について講演するのを聞いて、環境経済学に興味をもった。環境問題を解決するために、大学で経済学を勉強する傍ら、環境NGO「Climate Youth Japan」に入り、いまは共同代表を務めている。2017年にドイツ・ボンで開かれたCOP23にも参加。海外の学生NGOとも交流した。

 「日本では、デモやアクションに参加すると就活に響くなどと言われますが、若者が声をあげないと、日本は変わりません。普通に気軽に参加できることを知ってほしい」と話す。


筆者

山口智久

山口智久(やまぐち・ともひさ) 朝日新聞オピニオン編集部次長

1970年生まれ。1994年、朝日新聞社入社。科学部、経済部、文化くらし報道部で、主に環境、技術開発、社会保障を取材。2011年以降は文化くらし報道部、経済部、特別報道部、科学医療部でデスクを務めた。2016年5月から2018年10月まで人事部採用担当部長。

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