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国家予算は史上初の100兆円超に

 現在、国会で審議されている国の来年度予算は、歳出規模が101.5兆円に上り、当初予算として史上初めて100兆円を超える。ただ規模が大きいというだけで問題視するつもりはないが、国会における議論では、その規模が身の丈に合ったものなのかどうかという視点で内容が十分に吟味されている様子は残念ながら見受けられない。

 一般の家庭では、稼ぐ力を基準として使うお金の額を決めることが多いと思う。基本的には収入に見合った範囲でお金を使い、時には貯金を取り崩したり借金をしたりして大きな買い物をすることもあるが、その場合にも将来の収入や出費を考え、決して無理をしないのが普通である。間違っても子供に返済を託して多額な借金をすることは、資産家の相続税対策など特殊な例を除けば、あまりないと思う。そして、そうした考え方は、国の予算においても基本的に同じはずである。


筆者

武田淳

武田淳(たけだ・あつし) 伊藤忠総研チーフエコノミスト

1966年生まれ。大阪大学工学部応用物理学科卒業。第一勧業銀行に入行。第一勧銀総合研究所、日本経済研究センター、みずほ総合研究所の研究員、みずほ銀行総合コンサルティング部参事役などを歴任。2009年に伊藤忠商事に移り、伊藤忠経済研究所、伊藤忠総研でチーフエコノミストをつとめる。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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