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「メディアは中立」の常識に挑むコレスポンデント

「T」マークの「信頼」構築プロジェクトに取り組む人々も

松本一弥 朝日新聞夕刊企画編集長、Journalist

「信頼に足る」と評価するニュースサイトに「T」マーク

ニュースの読み手にとって参考となるような八つの指針を策定した「信頼」構築プロジェクトに取り組むサリー・ラーマン=サンフランシスコ拡大ニュースの読み手にとって参考となるような八つの指針を策定した「信頼」構築プロジェクトに取り組むサリー・ラーマン=サンフランシスコ

 サンフランシスコで会ったジャーナリストで、サンタクララ大学「トラストプロジェクト」のシニアディレクターでもあるサリー・ラーマン(59)も「ジャーナリズムに透明性をもたらすことで報道への信頼を取り戻そう」と積極的に活動している一人だ。

 ラーマンは、ワシントン・ポストやエコノミストなど80近くの国際報道機関の幹部らとの協議を重ねながら、報道機関の倫理基準や執筆者の経歴など、「この記事は信頼するに足るか?」とユーザーが判断する際に参考となるような八つの指針(Trust Indicator)を策定。そして、それに沿った取り組みを実際に実行しているニュースサイトなどに対し、「信頼(Trust)」を意味する「T」マークを与える「信頼」構築プロジェクトに取り組んでいる。

 「このプロジェクトに参加しているメディアのサイトなどにいくと、この『T』マークを見ることができます。こちらが掲げる基準をきちんとクリアしているか、私たちのスタッフが見極めてOKが出たらこのマークがつきます。ただし、マークは少し小さいのですが(笑)」とラーマンは話す。

 「この『T』マークがあるということは、その会社は透明性の旗印のもと、いい情報を読者に提供できるように一生懸命頑張っていますということの証明になるわけです」

判断するのはあくまで一人ひとりのユーザー

 このプロジェクトの始まりは1990年にさかのぼるとラーマンはいう。

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筆者

松本一弥

松本一弥(まつもと・かずや) 朝日新聞夕刊企画編集長、Journalist

1959年生まれ。早稲田大学法学部卒。朝日新聞入社後は東京社会部で事件や調査報道を担当した後、オピニオン編集グループ次長、月刊「Journalism」編集長、WEBRONZA(現「論座」)編集長などを経て現職。満州事変から敗戦を経て占領期までのメディアの戦争責任を、朝日新聞を中心に徹底検証した年間プロジェクト「新聞と戦争」では総括デスクを務め、取材班の同僚とともに石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、JCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞、新聞労連ジャーナリスト大賞を受賞した。早稲田大学政治経済学部や慶応大学法学部では非常勤講師などとしてジャーナリズム論や取材学を講義した。著書に『55人が語るイラク戦争ー9.11後の世界を生きる』(岩波書店)、共著に『新聞と戦争』(上・下、朝日文庫)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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