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タブレットかノートPCか ICT教育の落とし穴

中高生で獲得すべきスキルへの投資で悩んでいませんか?

岩崎賢一 朝日新聞記者

ノートPCの個人所有で立ちはだかる価格の壁

 私が昨年、「論座」に書いた記事『個人のタブレットを持たせて通学させる時代が来る』の中で、神奈川県立横須賀高校の取り組みを取り上げた。

 16年、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定された。市内にある研究機関や大学、企業などの協力を得て、第一線で活躍する研究者から直接指導を受けながら課題研究を行う科目がある。月1回は研究先に通って指導を受けたり、実験をしたりするが、そのためにはインターネット上にある先行・類似の研究をリサーチすることも重要になる。

 この学校でも、個人所有のスマートフォンを活用し、アプリ「ロイロノート・スクール」で、専用のクラウドに蓄積された情報を共有してコミュニケーションを取ったり、学習に活用したりしている。この取材で校長は、いずれは入学時にタブレットまたはノートパソコンを購入してもらうことを検討していた。保護者へのアンケートでは8~9割に理解を得られているという。

 格安スマホの登場で、スマホの普及は進んだが、タブレットやノートPCの個人所有となると、ハードルが上がる。新入生に個人所有のタブレットやノートPCの購入を求めている学校によると、タブレット1台7万円弱の費用がかかるという。それが例えば、ノートPCの「MacBook Air」の購入となると、量販店でもタブレットの2倍ほどの負担になる。

プログラミング教育1拡大GWのプログラミングのワークショップに集まった中高生やメンターの大学生たち

5年前は突き抜けた中高生が多かった

 私がプログラミングを学ぶ中高生が増え、関連ビジネスのベンチャー企業が出始めていることを取材し始めたのは、13年秋から14年1月にかけてだった。そのとき取材した企業の一つがライフイズテックだった。

 今回、東京や伊豆長岡での活動を取材していると、一つの変化に気付いた。参加者の中高生の変化だ。

 私は14年3月、流山市とGoogle(グーグル)とライフイズテックが組んで行われたハッカソンを取材した。技術の取得だけでなく、課題を理解してクリエーティブな発想からアプリをチームで開発していく。「Hack 4 Good Teens ITで街の悩みを解決しよう!」をテーマに、公募の中から選抜された中高生が参加者で、すでに開発したアプリをリリースしている中高生もおり、突き抜けた中高生が多かった印象だった。

中2、中3から始める中学受験組

 今回、伊豆長岡のワークショップで参加者にインタビューしていくと、参加の前提がプログラミング・スクールに通う中高生を対象にしているということもあるが、小学生時代や中学生からプログラミングにはまっているよりは、中学2年や3年になってから長期休暇に東京大学や慶応大学湘南藤沢キャンパス、京都大学などを舞台に開かれるプログラミング・キャンプに参加し、関心を持ち始めた人が多いように感じた。比較的共通していたのは中学受験だ。

 個人所有のパソコンもなく、プログラミング・キャンプは、レンタルPCで参加していたという共通点も目立った。

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞記者

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当を経て、現在はオピニオン編集部で「論座」編集を担当。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

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