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大学生からでは遅いのか? プログラミング教育

保護者が職場で痛感 「あったらいいな」と必要性を感じる時代に入ってきた

岩崎賢一 朝日新聞バーティカルメディア・エディター

中高生にプログラミングが広がる背景は?

――2013年から14年にかけてプログラミング教育を取材していたころと比べると、ライフイズテックも事業規模が大きくなりました。プログラミング・キャンプやスクールなどに参加した中高生の累計数が、今年の春キャンプで4万人を超えたと聞きました。広がりの背景について教えて下さい。

 キャンプやスクールなどの参加者は、のべ人数で比較すると、前年度比130%ぐらいの伸びです。年間のべ1万人ぐらいが参加しています。

 私たちの会社の余力が増えてきたので、地方都市にある大学でキャンプを開催できるようになったからです。

 地方自治体との取り組みも増えてきました。自治体が地方創生の中で、産業育成に必要なIT人材やAI人材が必要となり、そういう人材が継続的に地域から育っていく仕組みをつくりましょうという時代になってきています。こうした事業も、前年度比3割増ぐらいの伸びです。プログラミング・キャンプは有料ですが、この場合は自治体の予算による事業のため、地元の中高生が無料で受講できるというメリットがあります。

 CPBL(クリエーティブ・プロジェクト・ベースド・ラーニング)と私たちは言っています。PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)という言葉を教育界では使いますが、これはプロジェクトごとにアクティブに問題を解決していきながら学んでいきましょうということを意味します。そこにクリエーティブを入れる理由は、例えば、貧困の問題で考えると、現場を取材して何か意見を書くだけでなく、その解決策につながるサービスやアプリをパソコンで作るところまで入れるということを意味します。

ライフイズテック拡大GWに伊豆長岡温泉の呂回を舞台に行われた中高生対象のワークショップ

課題解決と人材育成を兼ねた自治体とのコラボ

――2014年に、千葉県流山市役所が抱える地域の課題について、グーグルとコラボして行ったハッカソンがありました。そのような取り組みを、教育に落とし込んできているということですか。

 イメージは同じです。あの時は、プログラミングができる中高生が参加し、グーグルの社員やスキルの高い大学生がメンターとしてサポートしました。

 私たちが今取り組んでいるのは、地元の中高生が一から始めても参加できるものです。九州の自治体で取り組んでいるのは、どんな子どもでも参加できます。地元の大学生をメンターとして育てて、地元の中高生を教えるという仕組みです。

――ライフイズテックは、メンターとなる大学生を集める仕組みについても工夫をしてきました。メンター候補を研修するコストは協賛するIT企業の支援を受け、ここで優秀な大学生は、結果的にそういう企業の関係者の目に留まり、就活にもプラスに働くというものでした。一つのビジネスモデルだと思います。九州の自治体での取り組みは、地元の中で循環するエコシステムに進化してきたということでしょうか。

 そうですね。それが受け入れられる時代になったと思います。プログラミング教育の必修化や地方創生が追い風になっています。

 例えば、自治体でも未来が見えている人は、やらなくてはいけないよねというマインドになってきました。5年前は、プログラミング教育をなぜやるのという人もいました。

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞バーティカルメディア・エディター

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当、オピニオン編集部「論座」編集を担当を経て、2020年4月からメディアデザインセンターのバーティカルメディア・エディター。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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