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0円音楽時代に未来はあるのか

世界の音楽収入の半分がストリーミング。定額で聴き放題に対抗する手段はあるのか?

岩崎賢一 朝日新聞記者

 世界の音楽市場は、国際レコード連盟(IFPI)のリポートによると、2018年は前年比9.7%増で、4年連続のプラス成長だった。その中でも音楽収入のほぼ半分を占めるのが、ストリーミングだ。特に定額で何回でも聴けるサブスクリプション・ストリーミングによるサービスは、前年比32.9%の急成長をしている。そんな中、洋楽を中心にライヴにおけるビジネスの再構築が進んでいる。長年、レコード会社で洋楽のセールスを担当し、現在は音楽出版社「シンコーミュージック・エンタテイメント」で新規事業を模索する阿部裕行さんに、0円音楽時代の洋楽ビジネスについて聞いてみた。

阿部さん1拡大阿部裕行さん
阿部裕行(あべ・ひろゆき)

シンコーミュージック・エンタテイメント社長室付楽曲プロモーションチーム

 1966年生。1998年から東芝EMIで制作ディレクターを担当。2000年にコンピレーション・アルバム「feel」を女性プロデューサーと共に手掛けミリオンセラーを記録。ヒーリング・ミュージックの社会現象を生む。2006年からWHDエンタテインメントで宣伝担当。2010年に洋楽ロックのレーベル:HYDRANT MUSIC(現UFR RECORDS)を立ち上げ、2015年から現在のシンコーミュージック・エンタテイメントでプロモーションも担当している。

この流れは止められない

――0円音楽時代とは、簡単に言うとどういう時代なのでしょうか。

 10年以上前から、携帯、スマホの普及に合わせて限りなく0円に近い雰囲気になっていった。

 2000年代に入り、インターネットがかなり広まり、今やスマートフォンも1人1台が当たり前な時代になりました。CDをコピーして聴いていた時代もありましたが、今は、動画共有サイトのYouTube(ユーチューブ)やサブスプリクション方式のストリーミングで聴く時代になりました。このような色々な要素があって、音楽がみんなの生活の中にほぼ0円で入ってきてしまうようになってしまった。

 1990年代は、外で曲が流れていたり、テレビで流れていたりしたら、これ何だろうと思ってCDショップに行って探して買っていました。それが今は、これは何だろうと思った瞬間、スマホで検索でき、ユーチューブですぐ聴ける時代になりました。その流れを止めることはできないので、今は逆にそれをどう利用してビジネスをしていくかという時代になったと思います。

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞記者

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当を経て、現在はオピニオン編集部で「論座」編集を担当。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

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