メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

「山里亮太さん蒼井優さん結婚会見」の一日

報道を知らなかったチャンネルプロデューサーが生み出した〝記録〟

山本剛史 「AbemaNews」のチャンネルプロデューサー

拡大会見の放送前にキャスター2ショットで「前説」を展開

「まもなく、まもなく」

 「AbemaTV」ユーザーへも徹底した告知を行いました。お昼の番組「けやきヒルズ」の放送後、急遽テレビ朝日の大木優紀アナウンサーに宣伝動画の撮影を依頼。2時間後には「AbemaTV」内のCMとして緊急編成し告知を開始したのです。

 ライバルは他のインターネットメディアです。他社がSNS上に投稿しているクリエイティブに対して、埋没しないクリエイティブで仕掛けないといけない。デザイナーチームを緊急招集し、「AbemaTVはこの会見について、どういう見せ方で訴求するべきか?」デザイナーと即座に詰めて新規デザインを作成。Twitter用のクリエイティブとして展開しました。

 記者会見は夜7時から始まりましたが、中で何が行われているか、情報の解禁も会見終了後となることが、まさに会見が始まる2分前に明かされました。会見は始まっているけど、内容はまだわからない。ユーザーの飢餓感は頂点に達します。

 ここで目指したのが、スマホで何かを立ち上げたら、会見を“アベマTVで最速ノーカット配信します”という情報に接触できるようにする状態です。Twitter、YouTube、LINE、インスタグラムと「AbemaTV」の公式SNSアカウントで“まもなく放送”を一斉に展開しました。

 ニュースの現場チームは、会見の解禁前からさらにおきて破りの放送を開始します。

 「AbemaNewsチャンネル」の辻歩キャスターと楪望キャスターが揃って現れ、会見内容には触れられないにもかかわらず、「まもなく会見を放送します」「まだ会見は続いています」「フォトセッションに入りました」などと、40分にわたり「前説」を繰り広げたのです。この「まもなく、まもなく」の間に、さらに視聴者が集まりつづけました。

 会場での会見が終了し、山里さんと蒼井さんが退出した瞬間! 一斉に情報が解禁され、私たちは即座に会見を冒頭から放送開始しました。

 ここで予想外だったのが、ほとんどのネットメディアが、追随してこなかったのです。半ば独占状態になる中、ダメ押しの戦術が花開きます。

 私たちがこれからのニュースメディアの一つの在り方と考えているのが、メディア同士のパートナー連携です。

 私たちは、大手ニュースアプリとのコンテンツ連携の準備を水面下で進めていました。実はこの会見の前日に連携の動作テストをちょうど終えていたのです。

 何か運命的なものを感じながら、急きょ連携を実施しました。先方のメディアの「AbemaTV」の枠をタップすると、会見を「AbemaTV」で観られる導線を表示。先方メディアのユーザーにもコンテンツを楽しんでもらえる状態を作り、より多くの視聴者に会見を届けることに成功しました。

 事前のPR、地上波含め他メディアにない放送の実現、パートナーメディアとの連携、この3拍子が揃ったこの日、視聴数が伸びていくのを見ながら、これは凄いことになったぞ、と感じました。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

山本剛史

山本剛史(やまもと・たけし) 「AbemaNews」のチャンネルプロデューサー

2015年サイバーエージェント入社。ポイントプラットフォーム事業の立ち上げメンバーとして営業とプロデューサーを経験。2016年AbemaTVに出向、2017年より24時間ニュース専門チャンネル「AbemaNews」のチャンネルプロデューサーを担当