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「爆買い」その先へ。中国人観光客が求めるものは

人気が高い日本のテーマパーク。中国人をひきつけるためにできることはまだまだある

山本達郎 株式会社クロスシー 執行役員

拡大1983年の開業以来、多くの人を集めた東京ディズニーランド。35周年の2018年には記念行事がおこなわれた=千葉県浦安市

 2006年に北京でネットマーケティング会社を創業、日中間のインバウンドや越境販売支援に携わっています。実感するのは、日本の観光や商品についての情報がまだまだ中国側に届いていないこと。14億の人口を抱える隣国と共に発展し、元気にしあえる関係をどうやって築くか、皆さまのお役に立つ情報発信ができればと考えています。今回は、中国人に人気が高い日本のテーマパークを取り上げます。中国人を引きつけるためにできることは、まだまだあるようです。

衰えない東京ディズニーリゾート人気

 今年7月23日に東京ディズニーシーで2年ぶりとなる新アトラクション「ソアリン・ファンタスティック・フライト」がオープンした。映像で世界の名所を空中散歩しているかのような体験ができる大型アトラクションで、オープン当日には、待ち時間が6時間弱にもなるなど話題となった。

 「ソアリン」はもともとアメリカ・カリフォルニアのディズニーランドで2001年にリリースされ、2016年には上海ディズニーランドでも、開園と共にオープンしている。中国には、上海の他にも2005年にオープンした香港ディズニーランドがあるが、それでも東京ディズニーリゾート(以下、TDR)に来園する中国人観光客は年々、増加している。

 中国のSNSであるWeibo、WeChat、RED(小紅書)、Douyin(海外版=TikTok)などでも、TDRに行った感想の書き込みがよく見られる。TDRを運営するオリエンタルランド社からは国別のデータは公表されてはいないものの、2014年に5%だった来客者の外国人比率は、2018年には10%に迫るまでになっており、1年間に300万人以上の外国人が来園していることが分かる。

「爆買い」から「爆体験」へ

拡大出典:JNTO 日本政府観光局https://statistics.jnto.go.jp/graph/#graph--inbound--travelers--transition
 ディズニーランドだけでなく、近年、日本を訪れる外国人、いわゆるインバウンドの観光客は増加の一途をたどっている。日本全体で見ると、訪日外国人客数は2018年に3,100万人を突破。なかでも、中国人は838万人と最多になっている。台湾・香港からの観光客数と合わせると、約半数に至るまでになっているのが現状だ。

 以前は、中国人観光客による日本での「爆買い」がニュースに登場することが多かった。それが、2019年1月から施行された「EC法」の影響で空港での取り締まりが厳しくなったこともあり、「モノ消費」から「コト消費」へと変化してきている。つまり、消費が体験型、いわゆる「爆体験」へとトレンドが移行してきているのだ。

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筆者

山本達郎

山本達郎(やまもと・たつお) 株式会社クロスシー 執行役員

1980年生まれ、慶応大卒。2006年に北京でネットマーケティング会社を創業。著書に「中国最大のECサイト タオバオの正体」、「中国版ツイッター ウェイボーを攻略せよ」など。2015年、中国向けメディアやインバウンド・越境販売支援事業を行う 株式会社クロスシーによる買収に伴い、現職に就任。