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リブラの真の敵は米ドルではなくデジタル人民元だ

米欧の反対強くてもデジタル通貨の潮流は変わらない

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

成長しない資本主義への懐疑がリブラに追い風

 しかし、リブラへの期待が生まれる背景は必ずしも手数料の安さだけではなさそうだ。

 世界は今、米中対立、自国第一主義、保護貿易、ブレグジット、地域紛争の頻発など不協和音に満ちている。主要国の多くは低成長・マイナス金利・低インフレに陥り、ドル基軸の下でG7や中央銀行が運営する世界経済への不安感が広がる。

 これは一時的な現象なのか、不可逆的な変化なのか。成長しない資本主義への懐疑が生まれ、そこにデジタル時代のイノベーションとして、リブラが期待される理由がある。

 ビットコインを放置している金融当局がリブラに敵意すら見せるのは、リブラの構想が破壊力を持っているからである。仮にリブラが実現しなくても、第2、第3の同種の仮想通貨が出てくるだろう。

リブラはデジタル人民元に対抗する通貨になる?

 一方、中国も同じような理由で「デジタル人民元」の発行を計画している。中国はビットコインが登場したころからデジタル通貨を研究していた。

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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