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日銀も金融緩和政策を打ち止める時

消費増税での内閣支持率は落ちない。1%成長に国民の不満は高くない

榊原英資 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

米国は高い成長率

 米国連邦準備理事会(FRB)は10月29~30日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50~1.75%に25ベーシスポイント(bp)引下げることを決定した。7月、9月に続く、今年に入って3回目の利下げだった。

 ただ、パウエルFRB議長は先行きの金利政策を「適切に見極める」との表現にとどめ、利下げはいったん打ち止めにするとの考えをにじませたのだった。

 アメリカ経済は2018年には2.8%の成長率を達成し、2019年も2.4%の成長が見込まれている(IMF「世界経済見通し」2019年10月15日)。2019年はユーロ圏は1.2%、イギリスも1.2%と予測されているので、先進国の中ではアメリカが最も高い成長率を達成するとされている。

 IMFは2019年の世界経済の成長率は3.0%とリーマン・ショックの影響を受けた2009年以来、最も低くなると予測しているのだが、アメリカはそこそこ高い成長率を達成するとしているのだ。

 トランプ政権は大型減税と公共事業で景気刺激策を講じており、それが効果を発揮し、先進国の中で最も高い成長率をもたらした。金融緩和政策は打ち止めになりつつあるが、財政政策でのてこ入れでアメリカ経済は順調に推移してきている。

拡大記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=2019年10月30日、ワシントン

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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