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小泉進次郎「化石賞」は期待の裏返し!?

「セクシー」な温暖化対策を。環境相として「カーボンプライシング」を打ち出せ!

山口智久 朝日新聞オピニオン編集長代理

最後まで付き合い認知度上げる

 NGOは、小泉氏が日本メディアに注目されている有名政治家であり、日本国内で政策転換を図ろうとし、石炭問題を正面から受け止めたことを評価し、期待を込めて化石賞を与えたのだろう。

 小泉氏が受賞について「驚きはない。受賞理由を聞いて私が演説で発信した効果だと思った。的確に国際社会に発信できていると思う」という認識も、間違っているとは思えない。

 驚いたのは、COP閉幕の全体会合でも、小泉氏が発言したのだ。

 COP閉幕の全体会合は、交渉がいつも長引いていつ開かれるかわからないから、ほとんどの大臣たちは交渉官たちに任せて帰ってしまう。それを、最長となったCOP交渉に最後まで付き合い、発言までしたのだ。

 今回のCOPで合意に至らなかった「市場メカニズム」に関しての発言だった。この議題について日本として求める条件と、今後も議論に建設的に加わることを述べたあと、コロンビア大学仕込みの流暢な英語による約2分半の発言をこう締めくくった。

 「この交渉過程において、私は各国代表団とたくさんの会談をもちました。この場を借りてネバー・ギブ・アップの精神を共有してくれたことに感謝します。この場にどれくらいの大臣が残っているのかはわかりませんが、大臣や政治家として能力を発揮できるのは、自分たちのチームの貢献のおかげであることに同意いただけるでしょう。その意味で、私は私のチームと、あなたたちのチームに誇りをもっています」

 「私はもうすぐ日本に向けてマドリードを離れますが、最後の宿題が残ったままです。これで、楽しみができました。それは、あなたたちとまた仕事ができることです。グラスゴーでの次のCOPで会いましょう。ありがとうございました」

 発言が終わると、まばらではあるが、会場から拍手が起きた。これでCOP界での小泉環境相の認知度は高まっただろう。

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筆者

山口智久

山口智久(やまぐち・ともひさ) 朝日新聞オピニオン編集長代理

1970年生まれ。1994年、朝日新聞社入社。科学部、経済部、文化くらし報道部で、主に環境、技術開発、社会保障を取材。2011年以降は文化くらし報道部、経済部、特別報道部、科学医療部でデスクを務めた。2016年5月から2018年10月まで人事部採用担当部長。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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