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後は破滅か衰退か 日本がアジアで遅れをとったわけ

「世界最強のパスポート」の活かし方

吉岡友治 著述家

 年末年始と1カ月以上も日本を離れていた。だいたいは、家があるバリにいたのだが、最後だけ隣のジャワ島に行き、ジャカルタ・バンドゥンと回ってきた。

 いつもはジャングルの自然の中でまったりと仕事しているのだが、久しぶりに都会に行くと、荒々しい活動の息づかいを感じて、アドレナリンが出てくる感じがする。

ジャカルタの印象は「緑」!

 20年以上もインドネシアに通っているのに、実はジャカルタに行ったのははじめてだった。最初の印象は「何と緑が多い街か⁉」だった。

 もちろん草木が繁茂しているという意味ではない。そんなものは、バリの自宅で見飽きている。GrabとGojekの緑のジャケットが街に溢れている、という意味である。Grab・Gojekは日本であまり馴染みがないが、アジアの都会ではごく普通のタクシー会社である。

拡大Najmi Arif / Shutterstock.com

 とはいっても、日本のタクシーとはそもそも規模も機動力が違う。スマートフォンにアプリを入れて、どこかに行きたくなったときは、そこから呼ぶ、というシステムだ。もちろんGoogle Mapとも連動していて、現在の自分の位置も出てくる。そこから「××に行きたい」と入力すると、アプリが近くにいる車/バイクを探してくれるのだ。

 運転手もアプリを見ていてオーダーが入ると、乗車場所、降車場所と共に距離、混雑状況や配車可能台数などから割り出された価格が表示され、オーダーを受けたければ20秒以内にオーダー受理のボタンを押す。それがアプリに反映されて「××までいくら、運転手の名前は△△、日頃の評価は4….」などと出てくる。客はその情報を見て問題なければ、運転手に「O.K.」と送る。すると、だいたい5分以内にタクシーが「Yujiか? さあ乗れ」とやってくる。

 車のタクシーはGrab が多いのだが、Gojekはバイク・タクシーも多い。近距離で安く行きたいなら、バイクの後ろに乗るのが便利だ。学校の終業時間など、校門の前で生徒や学生たちが列をなして、スマートフォンでバイク・タクシーを呼んで、三々五々バイクにうちまたがって家路につく。ないしは塾に行く。Grab もGojekもバイクの運転手は、そろいの緑のジャケットを着ている。それが交差点の信号待ちでは一面に並び、目の前が緑一色になるのだ。

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筆者

吉岡友治

吉岡友治(よしおか・ゆうじ) 著述家

東京大学文学部社会学科卒。シカゴ大学修士課程修了。演劇研究所演出スタッフを経て、代々木ゼミナール・駿台予備学校・大学などの講師をつとめる。現在はインターネット添削講座「vocabow小論術」校長。高校・大学・大学院・企業などで論文指導を行う。『社会人入試の小論文 思考のメソッドとまとめ方』『シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、書く技術』など著書多数。

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