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新型コロナウイルス、感染対策以外に必要なもう一つの視点

アンガーマネジメントの専門家、横浜市立大学医学部看護学科講師に聞く

岩崎賢一 朝日新聞記者

当事者は感情出さずに必要なことを伝えること

――発信することが必要な人もいますよね。

 当事者が、こうして欲しいという要望を伝えることは大切です。特にそこに感情が入ってしまうとやっかいです。「この人、何だかすごく怒っている」ということだけが伝わり、こうして欲しいということが伝わらないことがあります。感情と上手に付き合っていける人、自分の感情や行動に責任を持って行ける人は、必要なことを上手に伝えられる人だと思います。

 「今こういう状況です」と事実を示し、「何が不安です」と感情は言葉にする、そして「これが必要です」、「ここを助けてください」と要望を伝えます。

――抗がん剤やリウマチ治療薬で治療をしている人たちは、免疫力が下がっているので不安を感じていると思います。SARSの時代と違い、外来通院でそのような治療を行う人も増えました。市中感染に敏感な人たちには、重症化リスクのある疾患を持つ人たちと同じように丁寧に対処した方がいいと思いますし、適切なアナウンスが必要だと思います。また、遠方のがん拠点病院に、電車やバスで通う人たちがいます。タクシーで通えるわけではありません。本当に不安を抱えていて配慮が必要な人たちが社会にはいます。

 自分の生命の危機となると脅威ですよね。配慮が必要なところには適切な配慮が行われることが必要でしょう。

プロフィール

アンガーマネジメントの専門家、横浜市立大学医学部看護学科講師に聞く拡大横浜市立大学医学部看護学科の田辺有理子講師
田辺有理子(たなべ ゆりこ)
横浜市立大学医学部看護学科講師
精神看護専門看護師、保健師、精神保健福祉士、公認心理師
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会トレーニングプロフェッショナル

看護師として大学病院勤務を経て、2006年より大学教員として看護教育に携わり、2013年より現職。看護師のメンタルヘルス、虐待防止などに関して、アンガーマネジメントを活用した研修を提供している。イライラをマネジメントして、いきいきと働き続けるためのコツを紹介する。
著書:『イライラとうまく付き合う介護職になる! アンガーマネジメントのすすめ』(中央法規,2016)ほか。

お知らせ

 新型コロナウイルスに関する田辺有理子・横浜市立大学医学部看護学科講師のインタビューの中で、身近なことについて抜粋した記事は、朝日新聞のミレニアル世代向けサイト「telling,」にも掲載しています。

新型コロナウイルスの不安、怒りに振り回されないためにできることhttps://telling.asahi.com/article/13124987

 矢野晴美・国際医療福祉大学教授のインタビューの中で、身の回りで注意すべきことを抜粋した記事も、「telling,」にも掲載しています。

今すぐできる新型コロナウイルス対策 通勤電車どうする?帰宅時に必要なことは?https://telling.asahi.com/article/13094316

厚生労働省の新型コロナウイルスに関するページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

【編集部注】この記事では、患者が必ずしも肺炎を発症しているわけではないことから「新型肺炎」という表記はせず、「新型コロナウイルスの感染」などの表記をしています。

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筆者

岩崎賢一

岩崎賢一(いわさき けんいち) 朝日新聞記者

1990年朝日新聞社入社。くらし編集部、政治部、社会部、生活部、医療グループ、科学医療部などで医療や暮らしを中心に様々なテーマを生活者の視点から取材。テレビ局ディレクター、アピタル編集、連載「患者を生きる」担当を経て、現在はオピニオン編集部で「論座」編集を担当。『プロメテウスの罠~病院、奮戦す』『地域医療ビジョン/地域医療計画ガイドライン』(分担執筆)。 withnewsにも執筆中。

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