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【1】テレワーク、便利な点と要注意点

新型コロナ流行で進むテレワーク。便利なツールが多々ある一方、要注意点も多い。

斎藤幾郎 テクニカルライター

拡大パソコンやスマホを使ったテレワークには、便利なツールがたくさんある一方、注意すべき点もいろいろある(イラスト・米澤章憲)

「自宅で働く」が喫緊の課題に

 この連載では、パソコンやスマートフォンといった身近なデジタル機器を仕事や生活に役立てるノウハウを紹介していく。当面は新型コロナウイルス感染予防策として、「出勤せずに自宅で働く」ことに関連した話題をとりあげる。多くの人にとって、いま緊急の課題だろう。

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 新型コロナウイルスの感染が拡大し、4月16日には安倍首相が全国に対して緊急事態宣言を出した。そのような状況で、感染拡大を防ぐため、勤務先から「自宅での業務」を指示される人も増えているようだ。IT機器やインターネットを活用して遠隔で働く、いわゆる「テレワーク」だ。

 テレワークの環境は職場によって千差万別だ。すでにシステムが整っていて、使用するソフトやサービス、業務の手順、ルールなどが決まっているなら、それに従えばよい。しかし、この数カ月で状況が激変したため、準備が十分できていない状態でテレワークに移行せざるを得なかった職場も少なくないだろう。「連絡は電子メールか電話で」程度の指示しかなく、作業のやり方は各自任せで、私的な持ち帰り残業とあまり変わらない感覚で取り組まざるを得ないこともありそうだ。

 職場からの利用許可や同僚や取引先などの同意を得る必要はあるが、個人レベルで導入できるサービスがテレワークの助けになる場合もある。利用が可能な環境なら、一度試してみる価値はある。

 長期に渡って多くの人がテレワークを続けるとなると、同僚や取引先などと顔を合わせる機会が激減する。お互いに事情は承知の上だろうが、多くの人にとって、対面でのミーティングやちょっとした雑談ができないというのは不便なものだ。

意外と役立つLINE

 電子メールや電話でカバーできることもあるだろうが、意外と役に立つのがスマートフォンのコミュニケーションアプリ「LINE」だ。

 若者を中心に、友人や家族とのやりとりで使い慣れている人が多い。短いメッセージで、メールより気軽に、素早いやりとりがしやすく、同僚や取引先などを「グループ」に分類しておけば、関係者全員への連絡も簡単、確実だ。グループでのビデオ電話機能もあるので、「顔を合わせて打ち合わせ」もOK。「いちいちスマートフォンを使うのは……」という人には、パソコンから利用する方法も用意されている。

 ソーシャルネットワークサービスのFacebookで、特定のメンバーしかアクセスできない「グループ」を作って、関係者のコミュニケーションの場とする方法もある。

拡大LINEは、ビデオ通話ができるほか、パソコン用アプリを利用すれば、パソコンでも使える


筆者

斎藤幾郎

斎藤幾郎(さいとう いくお) テクニカルライター

1969年、東京都生まれ。テクニカルライター。累計230万部を超えた「パソコンで困ったときに開く本」「スマホで困ったときに開く本」(朝日新聞出版)の監修、執筆を担当する。日経パソコンなど、パソコン誌を中心に執筆。入門者向けの解説に定評がある。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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