メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

深刻さを増すコロナ不況~大恐慌以来のマイナス成長

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 2020年4月の「世界経済見通し(WEO)」の予想をIMFは6月に改訂し、世界経済の成長率の見通しをさらに引き下げた。

 2020年の成長率は4月の予測より1.9%ポイント低いマイナス4.9%。アメリカはマイナス8.0%と4月のマイナス5.9%より2.1%低く、ユーロ圏はマイナス10.2%と4月より2.7%下げた。日本はマイナス5.8%と4月予測から0.6%ポイントと低下。新型コロナウイルスの感染拡大により、成長率予測を大幅に下方修正したのだ。

 6月末の時点で全世界の確認済み感染者の数は1040万人、死者は51万人にのぼっている。最も多いのがアメリカ(6月24日時点)で255万人、ブラジル137万人、ロシア64万人、インド55万人、イギリス31万人、ペルー28万人、チリ28万人、スペイン25万人となっている。

拡大Corona Borealis Studio/Shutterstock.com

 日本は幸いなことに感染者数は1万8600人にとどまっている。

 ただ、感染者数は急速な増加傾向にあり、6月27日には東京都で新たに54人の陽性者が確認された。これで、都内で確認された陽性者の合計は6226人、6月1日から27日迄の合計感染者数は998人になっている。週単位陽性者の増加比が1.7となっており、6月に入ってからは一日平均33.2人と規制緩和の条件とされた一日20人という指標を上回る状況が続いている。又、感染経路が不明な人の割合は感染者の46%を占める469人となっており、水面下で感染が広がっていることが予想され、今後、感染第二派が懸念される状態が続いている。

 世界保健機関(WHO)は6月29日、世界的な感染は拡大しており、最悪の事態がこれから起きる可能性があると警告した。WHOのデドロス・アダノム・ゲブレイエソス事務局長は、各国政府が適切な政策の実施を始めなければもっと多くの人が感染するだろうと述べている。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

榊原英資の記事

もっと見る