2020年09月04日
金融の積極的緩和を軸にした「アベノミクス」はいわゆる三本の矢、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」からなっていたが、最も効果的だったのは積極的金融緩和政策だったと言えるだろう。
このアベノミクスは海外でも高い評価を得ていた。アメリカのノーベル経済学賞受賞者のポール・グルマンは「素晴らしい結果を伴っている」と絶賛、同じノーベル経済学賞の受賞者、イエール大学のロバート・シラーも「最も劇的だったのは、明確な段階的財政政策を打ち出し、増税にも着手すると表明したことである」と述べている。
ただ、積極的金融緩和に伴う円安の進行(2012年の1ドル79.79円から2019年には1ドル109.01円迄円安)については、海外からの批判が強くなり、特に韓国や中国では、「円安は我が国に輸出鈍化につながりかねない」と金融緩和による為替への影響の懸念が生じてきていたのも事実だった。
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