メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

米中対立は不可避、日本はデカップリングに備えよ

荒井寿光 知財評論家、元特許庁長官

3 体系的な中国の対米対抗戦略

 中国の国家目標は建国100年の2049年に「中華民族の栄光」を取り戻し、「強国」になることである。これは米国に並ぶか、米国より強くなることと受止められている。そのための戦略を予想してみる。

拡大北京でアフリカ諸国の首脳とのオンライン会議に参加した習近平国家主席=2020年6月17日、新華社

第1 中国自身を強くする

 中国が経済、技術、軍事などで強くなることが基本だ。このため習近平国家主席は米国からのハイテク製品や技術を代替するための「自力更生」を強調している。

・・・ログインして読む
(残り:約2617文字/本文:約5301文字)


筆者

荒井寿光

荒井寿光(あらい・ひさみつ) 知財評論家、元特許庁長官

1944年生まれ、1966年通産省(現経済産業省)に入り、防衛庁装備局長、特許庁長官、通商産業審議官、初代内閣官房・知的財産戦略推進事務局長を歴任。日米貿易交渉、WTO交渉、知財戦略推進などの業務に従事。WIPO(世界知的所有権機関)政策委員、東京大学、東京理科大学の客員教授を歴任。現在は、日本商工会議所・知的財産戦略委員長を務める。(著書)「知財立国が危ない」「知財立国」(共著)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

荒井寿光の記事

もっと見る