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東大卒20代社長「社会変革の志」~コロナ禍を逆手に成長するベンチャーの秘訣

「どこでも手洗い機」「機械部品の発注と受注を相見積もりなしにAIでマッチング」

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

台風や豪雨の被災者に清潔で安全な水を提供する

 同社の元々の「変革の志」は、「台風や豪雨の被災者に清潔な水を提供する」ことにあった。2019年に初の商品として開発したのが、100リットルの水で100人がシャワーを浴びられる「WOTA BOX」だ。

拡大被災地向けに開発した“WOTA BOX”とシャワーセット=同社HPより

 昨年、台風19号で千曲川が氾濫した長野市では、断水地区の避難所にシャワーセット を14台設置。2か月間でのべ9000人がシャワーを浴びた。今年7月の熊本県豪雨でも八代市に20台を設置した。

 前田社長は「水害には想像を絶する気持ち悪さがある」という。乾燥した泥は土煙になって身体に付着する。避難所から学校や会社に通うには、汚れた体のままではつらい。感染症リスクもある。

 自衛隊の風呂サービスには大量の水確保という問題がある。「避難所には感情を顔に出さなくなる子どもがいます。それが親と一緒にシャワーを浴びると、感情が一気に解放されて、泣き出したり笑い出したりします」

手洗い機には大手企業が最優先で協力、わずか3月で完成

 その「WOTA BOX」を小型化したのが、今回の「どこでも手洗い機」である。

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

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