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「コロナ禍の株主総会」を振り返る~株主の権利は守られたのか

企業間で格差。会計監査にも課題

加藤裕則 朝日新聞記者

 コロナ禍で行われた2020年3月期の上場企業の株主総会は異例ずくめだった。企業は株主に来場の自粛を呼びかけ、多くの株主がこれに従って無事に終わった。

 しかし、ここに来て、株主への情報提供や対話は十分だったのか、との声があがっている。総会の前提となる決算や会計監査についても課題が浮かび上がっている。

2020年3月期の主総会はコロナ禍で行われた拡大2020年3月期の株主総会はコロナ禍で行われ、会場前では体温測定などが実施された

 三井住友信託銀行の調べでは、今年の株主総会への平均参加人数は33人で、昨年の190人の2割程度だった。時間も昨年は55分だったが、34分になった。

 この20年間で株主総会は分散化が進み、株主との対話を重視する傾向が強まっていただけに、新型コロナウイルスの影響の大きさを印象づけた。

 一方で、このような総会の運営を認めながらも、総会後の対応に不満を持つ株主がいた。


筆者

加藤裕則

加藤裕則(かとう・ひろのり) 朝日新聞記者

1965年10月、秋田県生まれ。岩手大人文社会科学部卒業。1989年4月に朝日新聞社入社。静岡支局や浦和支局(現さいたま総局)などに赴任した後、1999年東京本社経済部員。その後、名古屋や大阪でも経済記者を務めた。経済部では通産省(現・経産省)、鉄鋼業界、トヨタ自動車(名古屋)、関西空港・神戸港などを取材した。コーポレート・ガバナンスや会計監査について自主的に取材を重ねてきた。2014年9月から石巻支局員として東日本大震災からの復興の過程を取材。2018年4月から東京本社の経済部員として経団連などを担当している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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