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銅は枯渇しないのか~「脱炭素・電気エネルギー社会」の死角

家電リサイクルは進まず、海底資源開発に注目

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

エネルギー分野で使われる金属の種類は増加の一途

 銅以外にも、電気エネルギー社会で使われる主要金属の種類は増加の一途である。

 1800年代は銅、鉄、鉛、マンガン、スズなど8種類だったが、産業革命後の1900年代にはチタン、ニッケル、アルミニウムなどが加わって20種類に、2000年代にはハイテク化に伴ってリチウムはじめレアメタルを含む36種類に増えた。

 中でもEV価格の約3分の1を占めるリチウムイオン電池は、リチウムの他にコバルト、ニッケル、グラファイトなどのレアメタルを使う。モーターにはジスプロシウム、ジジムが欠かせない。

 ハイブリッド車では、排ガス浄化装置に白金、ロジウム、パラジウムを触媒として使う。太陽光発電では光発電セルに大量の銀が必要で、工業用需要の6分の1を占めている。

 このように「脱炭素」は多種類かつ大量の金属を必要とする。金属資源を必要なだけ無制限に使えると思っていると、落とし穴にはまる。

中国はなりふり構わず銅資源やレアメタルの寡占に動く

 こうした情勢の中で、なりふり構わず世界で銅など金属資源の権益取得に力を入れているのが中国だ。

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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