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「新しい中世」が始まる~より近く、よりゆっくり、より寛容に

コロナで「豊かなゼロ成長の時代」が到来した

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

健康への関心高まる

 一方で、コロナウイルス感染の拡大で必然的結果として、健康への関心が世界的に高まってきている。

 2020年4月1日に施行された健康推進法の改正によって「多数のものが利用する全ての施設」について受動喫煙防止法が課されるようになった。日本の喫煙率は2001年には男性で48.4%、女性で14.0%だったが、2019年には男性で28.8%、女性で8.8%まで下がってきている。事実、レストラン等の施設で禁煙を要求しているところが多くなり、喫煙者にとっては肩身の狭い状況になってきていると言えるのだろう。

 また、公衆衛生面で新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために推奨されているマスク着用は定着しつつあり、今や電車等の公共機関ではマスクをすることが常識になってきている。電車内でマスクをしていないと周囲から白い目で見られる程だ。世界中で、これほど多くの人がマスクをしているのは日本以外にないのではないだろうか。

 適度な運動といえば、朝、ランニングや犬の散歩をする人たちが増えてきている。筆者も毎朝、7時半から8時まで30分ランニングをしているが、この所、かなり仲間が増えてきているように思える。

 週に3回ほど通っているスポーツジムも、利用者が増えてきているようだ。大型のスポーツジムでテニスやラケットボール、ゴルフの練習、水泳などが出来るのだが、プールでは子供向けのスイミングレッスンが開かれており、中々盛況で、二階から母親たちが心配そうに(というよりは嬉しそうに)見ているのが、プールで泳いでいると、よく見えるのだ。それを見込んでいるのか、各所でスポーツジムが新たに作られてきている。

拡大Indrajit Guha/Shutterstock.com

 新型コロナウイルスの感染で累積感染者数・累積死者数はアメリカが最も多い(累積感染者数1040万人・累積死者数24万人)が、日本は両者ともアメリカに比べ極めて少ない(累積感染者数11万人・累積死者数1847人)。このところ若干増加傾向にあるものの、主要国の中では最も低くなっている。日本人の手洗い、うがい等の習慣、その清潔好きがプラスに働いているのだろう。

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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