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トランプ大統領の敗因はコロナではない!

彼の振舞いは支持層を熱狂させても十分な多数派を形成することはできなかった

吉松崇 経済金融アナリスト

「支持率<不支持率」が4年間継続

 大統領の支持率(不支持率)を時系列で見ると、トランプ大統領の支持率には、他の大統領と比べて、著しい特徴がある。先ず、第一に、この4年間、支持率が40~45%で安定しており50%を超えたことがない。さらに、支持率が不支持率を上回ったことがない。第二に、コロナ禍の2020年の支持率がそれ以前(2017~19年)と比べて、むしろ上昇している。

 ギャラップだけでは心配なので、ピュー・リサーチやその他の世論調査機関の大統領支持率のサイトもみたが、結果はほとんど同じである。少なくとも、コロナ禍への対応で支持率が下がったとは到底言えない。

 なお、選挙予測で有名はネイト・シルバー氏が率いるFiveThirtyEightによると、戦後の大統領で支持率が不支持率を一度も上回ったことがないのは、トランプ大統領ただ一人である。

 トランプ大統領の敗因は、経済政策でもコロナ対策でもなく、それは「大統領がドナルド・トランプだったからだ」としか言いようがない。

 つまるところ、敗因は4年間の無分別な発言と立ち居振る舞いが生んだ継続的な低支持率である。彼の振舞いは、一定の支持層を熱狂させることが出来ても、勝利のために十分な多数派を形成することは出来なかったということだ。

拡大トランプ大統領を支持する集会に集まった人たち=2020年11月14日、ワシントン

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筆者

吉松崇

吉松崇(よしまつ・たかし) 経済金融アナリスト

1951年生まれ。1974年東京大学教養学部卒業。1979年シカゴ大学経営大学院(MBA)修了。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、リーマン・ブラザース等にて30年以上にわたり企業金融と資本市場業務に従事。10年間の在米勤務(ニューヨーク)を経験。2011年より、経済・金融の分野で執筆活動を行う。著書:『労働者の味方をやめた世界の左派政党』 (PHP新書、2019年)、『大格差社会アメリカの資本主義』(日経プレミアシリーズ、2015年)。共著:『アベノミクスは進化する』(中央経済社、2017年)。

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