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「キッズライン問題」とジャーナリズムの役割③

氷山の一角かもしれない

中野円佳 フリージャーナリスト

逮捕前に把握していたから、詳報できた

 もう一人、逮捕されていない加害者がいる——。思い切ってその記事を出した2日後、当該容疑者は逮捕された。

 私はシンガポールにいるフリーの記者で、日本の警察への記者クラブへのアクセスがないため、大手メディアが報道するのを待ち、それを受けて詳報をYahoo!ニュース個人に掲載した。

 通常、事件記事というのは警察発表をもとに書かれることが多い。しかし、私の場合は逮捕される前から被害者家族とつながっていたため、被害者側から確認できた事実関係について逮捕直後に詳細に掲載することにした。

 なぜこの時点での詳報が必要だと思ったか。その理由は2つある。1つは、ベビーシッターについては、そもそも「他人に預けるなんて」という論調が根強くある上に、「なぜ男性シッターに任せたのか」と、預けた親側が非難

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筆者

中野円佳

中野円佳(なかの・まどか) フリージャーナリスト

東京大学教育学部卒業後、日本経済新聞社。2014年立命館大学大学院先端総合学術研究科修士号。2015年よりフリージャーナリスト、東京大学大学院教育学研究科博士課程。過去に厚労省「働き方の未来2035懇談会」、経産省「競争戦略としてのダイバーシティ経営の在り方に関する検討会」委員。2017年よりシンガポール在住。著書に『「育休世代」のジレンマ』『なぜ共働きも専業もしんどいの』など。

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