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福島原発「東日本壊滅」の危機に何を学ぶか

巨大リスクに向き合い脱原発の道を

小此木潔 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

官邸の「最悪シナリオ」も同様の内容だった

 2011年3月22日には、菅直人首相が執務室に近藤駿介・原子力委員会委員長を呼び、「最悪シナリオ」を作らせたことが今では広く知られている。そのシナリオの内容は、原子炉が次々にメルトダウンし、放射性物質が東日本を汚染するというものだった。1号機で再び水素爆発が起き、放射線量の上昇で作業員が全面撤退を余儀なくされる。その結果、注水作業ができなくなって2、3号機がメルトダウン。4号機は使用済み核燃料プールに大量保管していた核燃料が溶け、膨大な量の放射性物質が放出される、との仮定に基づくシナリオだ。

拡大「最悪シナリオ」の汚染想定図(国土地理院電子地図から作成)
 汚染される範囲は、チェルノブイリ原発事故の基準を適用すると、住民を強制移住させる地域だけでも半径170キロメートル以遠に及ぶ
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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

ジャーナリスト、上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で取材。論説委員、編集委員を経て2014年から現職。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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