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岸田内閣は安倍傀儡政権なのか?

“キングメーカー”の好き嫌いで決まる政治、国民にとっては不幸

山下一仁 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

 前述の岸田氏の発言を受けて、立憲民主党の枝野委員長は、「自民党は変わらないし、変われない」と発言している。現状では、枝野氏の言う通りだろう。既に、岸田氏は、森友学園問題では、苦しい答弁となっている。来る衆議院総選挙で、枝野氏から、「生まれ変わった自民党の姿をしっかりと国民に示すために、岸田氏は具体的に何をするのか」と問われると、岸田氏は返答に困るのではないだろうか?

 岸田氏は総裁選勝利による高揚感で口が滑ったのだろうか?どうせ、野党もマスコミも追及できないだろうと高をくくったのだろうか?それにしても、言葉を選びながら発言する慎重な岸田氏としては、裏付けのない空疎な発言だったように思われる。

しかし、政策面では反安倍

 政治的には安倍支配でも、政策的には、岸田氏の主張は安倍氏の主張とは真逆である。

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筆者

山下一仁

山下一仁(やました・かずひと) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1955年岡山県笠岡市生まれ。77年東京大学法学部卒業、農林省入省。82年ミシガン大学にて応用経済学修士、行政学修士。2005年東京大学農学博士。農林水産省ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官、農林水産省地域振興課長、農村振興局整備部長、農村振興局次長などを歴任。08年農林水産省退職。同年経済産業研究所上席研究員。10年キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。20年東京大学公共政策大学院客員教授。「いま蘇る柳田國男の農政改革」「フードセキュリティ」「農協の大罪」「農業ビッグバンの経済学」「企業の知恵が農業革新に挑む」「亡国農政の終焉」など著書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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