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2022年は「インフレ下の低賃金」、苦しくなる生活〜現実味帯びるスタグフレーション

米国の利上げで円安、物価上昇へ。袋小路に追い込まれる日本

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

ゼロ金利の日本からマネーが米国に流れて円安が進む

 この動きが円安の呼び水になる。日銀の金融緩和で市場に溢れる資金が、ゼロ金利の日本から高金利の米国に流れる。これが円売りドル買いとなって円安が進む。

 バンク・オブ・アメリカは、オミクロン株という不確定要素はあるが、「円相場は22年4~6月に1ドル=118円に上昇(現在は114円)、その後は120円超を含む円安水準で安定する」という基本シナリオを描いている。

 一方、日銀は12月17日、金融緩和(ゼロ金利)をこれからも継続する方針を確認した。黒田総裁は「欧米の金融引き締めで必ず円安になるとは限らない」と楽観的な見通しを語った。

 「独り我が道を行く」イメージだが、それでいいのだろうか。日本の投資家は以前から、潜在成長率が低くてゼロ金利の日本より、企業の成長性や収益性が高い米国に資金を投じてきた。日米金利差がその動きを加速する。

 すると円安で輸入物価上昇が進み、コロナによる景気後退が回復しないまま、スタグフレーションに陥る懸念が生じる。外食チェーンが警戒するのはこの点なのだ。

欧州や韓国に抜かれ、だんだん貧しくなる日本

 気になるのは、日本国民にこれから来る物価上昇を吸収する体力があるかどうかである。

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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