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株安の世界で投資家が迫られる「宴の後始末」

緩和マネーは縮小、金利は上昇、大転換する金融市場

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

投資家拡大Proxima Studio/shutterstock

 世界で株安が続いている。「金融緩和・低金利」という投資に最適の環境が、欧米で逆回転を始め、先行きが見通せなくなっている。富裕層も大衆も踊った株ブーム。「宴の後始末」はこれからが本番だ。

主要ハイテク企業の株価は軒並み下落

 株ブームの中心にいたのが、米国が圧倒的な強みを持つハイテク銘柄である。情報通信、ロボット、AIなどIT企業が多く集まる米ナスダック総合指数は、昨年末に16500のピークを付けたが、現在は12000前後で、25%も下落した=下のグラフ

米ナスダック総合指数拡大

ハイテク企業下落率拡大

 主要ハイテク企業の直近の最高値からの下落率を示すのが左の表である。「GAFA」と呼ばれる米国の巨大IT企業をはじめ軒並み下落した。時価総額の大きい企業が多く、指数の下げをきつくしている。

  

   

テレワークの立役者だった、あのZOOM社も

 テレワークの仕組みを開発・提供したZOOM社の場合はもっと極端だ。同社の株価は、コロナ前の2019年末は70~90ドルだったが、翌20年10月には560ドルに高騰した。時代の寵児だった。「ピークを付けた」と見た投資家たちは手を引き、今年6月には最高値から80%超低い元の水準に下落した。投資ブームに振り回されたと言っていい=下のグラフ

ズーム社株価拡大

 昨今は、日本株を見限って米国株に投資する日本人が急増している。ブームに乗り遅れまいと高値つかみし、含み損を抱えた投資家も多いのではないか。

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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