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参院選 自民圧勝の理由は国民の“そこそこ”満足感か

国民の多くが成熟の果実を享受し、その継続を望んだ

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 去る7月10日に行われた第26回参議院議員選挙で自由民主党は単独で改選過半数の63議席を確保し大勝した。この選挙の結果、自民党は参院で119議席を獲得し、公明党(27議席)と共に参院248人中の過半数を超える146議席を得た。衆院では自民党は過半数を超える262議席を有しており、公明党を加えると294議席を持っている。

 他方、立憲民主党は、改選23議席を6議席下回る17議席だった。比例も前回の8議席を下回る7議席だ。逆に、日本維新の会は改選6議席から倍増する12議席を獲得した。複数区の大阪で2議席、神奈川、兵庫で各1議席を得た。比例は8議席で立憲民主党を上回ったのだ。共産党は4議席、選挙区で獲得したのは東京のみで、比例も3議席にとどまった。その結果、選挙前の13議席から2議席減らし、11議席に留まってしまった。

自民大勝拡大当選確実の候補者の名前に花をつける自民党の岸田総裁(右)=7月10日夜、東京・永田町の自民党本部

経済界からも結果を歓迎する声

 経済界からは「民意は政治の安定を選択した」(経済同友会の桜田謙悟代表幹事)や、「安定的な国政を望む意識の表れ」(日本商工会議所の三村明夫会頭)との声が上がった。経団連の十倉雅和会長は「強力かつ安定した政治が維持されたことを歓迎する」とコメントしている。

 桜田氏は安倍晋三元首相の銃撃事件にも触れ、大きな衝撃のもとでも選挙が粛々と行われたことは、民主主義に立脚する日本にとって重要な意義があると分析している。その上で、「安倍氏の悲願は投資とイノベーションの促進による経済成長と、地球儀を俯瞰する外交で日本の国際的地位を引き上げることだった」と指摘。こうした課題は切迫感を増しており岸田文雄首相には世界に誇れる日本を実現してほしいと期待を示した。

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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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