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来年の春闘は大幅賃上げで「働く人重視」社会に転換を

いまこそ求められる「賃上げ率2%の呪縛」からの脱却

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

 物価の上昇を受けて来年の春闘が注目を集めている。連合は5%の賃上げ(うちベースアップ相当分3%)を要求するが、経済界からは「世界景気の後退が見込まれ、賃上げには限界がある」との声も出る。過去20年以上続く「賃上げ率2%」の呪縛から脱却できるだろうか。

なぜ企業は賃金を抑え続けるのか

賃上げ率の推移拡大厚生労働省の統計による

 上のグラフは過去の春闘で獲得した賃上げ率の推移である。日本が高度成長していた70~80年代は4~9%を実現したが、2000年以降は横線を引いたように2%前後の低水準が続いている。

 これは経済界の暗黙の合意で、「賃上げより雇用維持を優先したから」と説明されていた。しかし、今は人口減少で人材の獲得が課題になる時代。その理由は通用しない。

 賃金をケチるという企業の振る舞いはなぜ生じるのか。産業の全体像を示す財務省の法人企業統計(全業種、大企業から中小企業まで282万社対象)などをもとに考えてみたい。

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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