人口増で追随するアフリカ諸国、強まる世界経済の新興国シフト
2023年03月02日
2022年末に、インドの人口は14億1700万人と中国の14億1200万人を上回った。しかも、インドの人口構成は若年層が多く、当面は人口増加が続くと見られていて、2050年には16億人を超えるという推計も出ている。
プライス・ウオーターハウス・クーパーズ(PwC)の調査レポート「2050年の世界」によると、2016年~2050年の年平均実質成長率でトップはベトナムの5.0%だが、インドは第2位で4.8%を達成するとされている。その結果、2050年のインドの購買力平価(PPP)ベースのGDPは44兆1280億USドルとアメリカ(34兆1020億USドル)を抜いて世界第2位になるとされている。トップは中国で58兆4990億USドルとなっている。
2021年のインドの経済成長率は8.681%と大国の中では最も高いグループに入っている。ちなみに、中国の同年の成長率は8.080%とインドのそれを下回っているのだ。同年のアメリカの成長率は5.671%、日本のそれは1.657%となっている。
PwCのチーフエコノミストであるジョン・ホークスワース(John Hawksworth)は次のようにコメントしている。「世界の経済力は先進国からアジアやその他地域の新興国へ向けたシフトが引き続きみられるでしょう。E7(主要新興7カ国=ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、ロシア、トルコ)の世界GDPにおけるシェアは2050年までに約50%まで上昇する一方で、G7のシェアはわずか20%強まで低下する可能性があります。」
その結果、2050年のPPPベースのGDPの予測では、トップが中国、2位がインド、5位がブラジル、6位がロシア、7位がメキシコ、11位がトルコとE7の国々が上位を占めることになるというのだ。2050年、アメリカは3位で日本は8位となっている。G7の他国イギリスは10位、フランスは12位、ドイツは9位、イタリアは21位、カナダは22位とE7の国々が台頭し、G7は大きくシェアを落とすという構図なのだ。
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