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大統領選挙、テキサス、後悔バー

近藤康太郎 朝日新聞諫早支局長

 来年のアメリカ大統領選で、民主党の現職オバマ氏と戦う共和党の候補は、マサチューセッツ州のロムニー知事とテキサス州のペリー知事の2人に絞られてきた。サラブレッドで穏健派のロムニー氏に対して、ペリー氏は貧しい農家の出身。同性婚は認めない、中絶に反対、銃規制にも反対、進化論は「単なる一理論」で、地球温暖化は「科学者がデータを操作している」と言い放つ。

 超保守派。なんと言いましょうか、匂い立つようなグレート・テキサン。ニューズウィークの表紙を飾ったが、表紙に書かれていた文字は「テキサス人ともめんなよ!」だった。

 ペリー氏を見てると、10年前のことが走馬灯のように浮かぶ。

 2000年の大統領選。やはりテキサス州知事のジョージ・W・ブッシュ氏は、民主党のゴア副大統領(当時)と世紀の激戦を演じて、当選の判断は裁判所にまでもつれ込んだ。あのとき、テキサス州の州都オースティンにいた。ブッシュ氏の勝利宣言を取材することになっていたのだ。

 と、ここで、テキサス州の政治風土とか、アメリカの反知性主義みたいな話に持っていければ国際ジャーナリストみたいでかっこいいのだが、もちろん、そういうことにはならない。かっこつけて、無駄に長い前ふりを振ってしまった。後悔している。オースティンでは、もっぱら飲んだくれていただけだったんだ。

 取材ったって、最高裁の判断を待っているだけなのだから、することがない。上司に知れるとまずいのでここだけの話だが、 ・・・ログインして読む
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筆者

近藤康太郎

近藤康太郎(こんどう・こうたろう) 朝日新聞諫早支局長

1963年、東京・渋谷生まれ。「アエラ」編集部、外報部、ニューヨーク支局、文化くらし報道部などを経て現在、長崎・諫早支局長。著書に『おいしい資本主義』(河出書房新社)、『成長のない社会で、わたしたちはいかに生きていくべきなのか』(水野和夫氏との共著、徳間書店)、『「あらすじ」だけで人生の意味が全部分かる世界の古典13』(講談社+α新書)、『リアルロック――日本語ROCK小事典』(三一書房)、『朝日新聞記者が書いた「アメリカ人が知らないアメリカ」』(講談社+α文庫)、『朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論』(講談社+α新書)、『朝日新聞記者が書けなかったアメリカの大汚点』(講談社+α新書」、『アメリカが知らないアメリカ――世界帝国を動かす深奥部の力』(講談社)、編著に『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』(文春文庫)がある。共著に『追跡リクルート疑惑――スクープ取材に燃えた121日』(朝日新聞社)、「日本ロック&フォークアルバム大全1968―1979」(音楽之友社)など。趣味、銭湯。短気。

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