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●たかが紅白、されど紅白 

 第62回NHK紅白歌合戦(12月31日午後7時15分開始)の出場歌手が先日、発表された。紅白計55組で、初出場は紅組が芦田愛菜、神田沙也加、椎名林檎、KARA、少女時代。白組が鈴木福、猪苗代湖ズの計7組だった。未曽有の東日本大震災が起きた年だけに、悲劇の年から希望に満ちた新年への懸け橋となる番組として、趣向を凝らして放送されそうだ。

拡大北島三郎さん

 紅白は1963(昭38)年の第14回で、81・4%の史上最高視聴率を獲得している。翌64年に東京オリンピックの開催を控えるなど、高度成長を遂げた日本の、まさに絶頂期と重なる。紅白のトリは美空ひばり、三波春夫で、北島三郎、舟木一夫、梓みちよらが初出場した。

 時代を経て、2011年の第61回の視聴率は41・7%(第2部)で、1963年の視聴率からほぼ半減した。急速なIT化や家族だんらんの概念の激変など、時代背景はまったく違っており、一概に数字だけで比較するのは意味のないことかもしれない。視聴率が下がったとはいえ「NHK紅白歌合戦」は、出場する側、見る側、そして取材する芸能マスコミにとっても、いまでも国民的怪物番組であることに変わりはない。

 芸能マスコミにとって、紅白はありがたい存在だ。なにせ仕事納めの終わった年末は、当然、取材対象となるイベントも激減する。そんな時期に、東京・渋谷のNHKにはキラ星のスター歌手たちが続々と集まってくるのだ。紅白の取材スケジュールは毎年、決まっている。29日は音合わせ、30日にホールでのリハーサル、そして大みそかの31日に本番となる。逆にいうと、出場歌手はこの3日間、「拘束」されることを了承しなければならない。

 スポーツ新聞など取材陣は、3日間、早朝からNHKに詰めて取材する。 ・・・ログインして読む
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筆者

笹森文彦

笹森文彦(ささもり・ふみひこ) 笹森文彦(日刊スポーツ新聞社編集委員)

1957年、札幌市生まれ。日刊スポーツ編集委員。道立札幌北陵高で野球部を創部し、初代主将。3年夏に南北海道大会札幌地区大会で選手宣誓。早大第一文学部心理学科卒。上京しての浪人中に蒲田で朝日新聞の配達を経験。1982年、日刊スポーツ新聞社東京本社に入社。主に文化社会部で芸能担当(音楽)。文化社会部デスク、野球部デスク、東北総局長(仙台)、文化社会部長を経て現職。過去に、テレビ朝日系「ワイド ! スクランブル」「スーパーモーニング」等にコメンテーターなどで出演。東北総局時代は、テレビ朝日系の東北6県ネット情報番組「るくなす」(東日本放送制作)で、伊奈かっぺい、元フジテレビアナウンサー福元英恵と共演。日本レコード大賞審査委員を長年務め、現在、副委員長。趣味は下町散策、ゴルフ。

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