2012年03月20日
「大阪府立和泉高校の卒業式で、国歌斉唱の際、教職員が本当に歌っているかどうかを、校長が口の動きで確認していたことがわかった。口が動いていなかった教員のうち、1人が歌わなかったと認め、府教委が処分を検討している。国歌起立条例を提案した地域政党・大阪維新の会代表、橋下徹・大阪市長は『服務規律を徹底するマネジメントの一例』と絶賛。しかし、その徹底ぶりに反発もある」(読売新聞)
報道を見ると、教頭が全教員の口の動きを目で確認。3人の教師の口が動いていなかったことを突き止め、校長にご注進した。校長が3人に問いただしたところ、2人は「歌った」とシラを切り、1人は「起立だけでよいと思った」などと眠たいことを言ってのけたのだとか。
この校長は橋下氏の大学時代からの友人で、米国で弁護士もしている。橋下氏は「そこまでやっていない大阪の高校の方がおかしい」とも話しているらしい。
橋下さん。さすが。大統領! やるなら、徹底してやらなければならない。
そこまでやるなら、もう、どんどん突き詰めていきまっしょい。各校の校長も、よろしく忠誠を競い合い、徹底的に、原理主義的に、君が代斉唱マネジメントに参加すべし。
だいたいだなあ、大阪府(市)の君が代起立斉唱条例は「府(市)立学校の行事において行われる国歌の斉唱にあっては、教職員は起立により斉唱を行うものとする」と定めてある。
卒業式や、きたる4月の入学式だけではない。運動会なんかでも君が代斉唱はあんだろ? 徹底して、斉唱をチェキラーするのだ。
問題の和泉高校では教頭が口元をチェックしていたというが、教頭自身はきちんと斉唱したのか? 教師の口元を盗み見しながらでは、自分の斉唱に気合いが十分入らなかったのとちゃうか?
教職員はすべて起立斉唱しなければならないのであるからして、ここはあらたに大阪市で「歌のおじさん」みたいな公務員を募集し、彼らにチェックさせるべきである。雇用対策にもなる。
もっと言やあ、口の動きを見てチェックという方法が、生ぬるい。エア君が代、くちパクだったらどうするんだ!
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