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反原発であっても電気はじゃんじゃん使っていいのです

青木るえか エッセイスト

 梅ちゃん先生はさらにすごいことになっているが、今さら「あまりにもヒドイ!」とか言いだすのも……。「あんな医学生はいない!」って怒ったって、作り話なんだからそりゃいないでしょうよ。見てその場でプンスカするのはいいとして、人様に発表するような意見ではない。

 とは言っても、「梅ちゃん先生はいい!」って言ってる人のブログとかも見つけたしなあ……。朝ドラでいうと私は『おひさま』ってのが、ほんとうに愚劣というか、好き嫌いとかいう問題を通り越して「間違っている」とすら思っていたものだが、亀和田武さんがあれをホメていたので目を疑ったこともあったしなあ。 

 しかしそのブログ主や亀和田さんの胸ぐらつかんで「あれはダメだ!」って言ったところで相手は逆に頑なにソレをホメる方向に進むと思う。北風と太陽。この場合における「太陽」はどうしたらいいのかさっぱりわかりません。やさしくおただやかに「梅ちゃん、ダメよ」とか言うのか。

 なので朝ドラについては諦めた。

 原発の話にします。

 原発をやめるかやめないか、の話ではない。どっちかと問われればやめるに一票だけど、今言われてるのって「今すぐやめろの原発スッパリ派」と「徐々にやめろの原発ズルズル派」が対立してて「これからも原発イケイケドンドン」って人はさすがに少ないように思うんですが。

 前から疑問なのが「反原発の人たちはどうして民主党政権を憎むのか」ってことで、これ自民党政権だったらほぼ同じか、菅さんがいない分さらに原発ズルズルというかズルズルベッタリになったと思うんだが。

 まあ、民主ったって渡部恒三とかが長老で偉そうにしてる政党なわけで(渡部恒三というと、私などの年代の人間には、ロッキード裁判の時のテレビに盛んに登場して「田中先生は悪くない!」の論陣を張って、立花隆に一発で論破されたりしてた代議士である。つまりバリバリの自民党オヤジだ。小沢一郎も然り)、まるっきり信用できないといえばその通りなんだけど、民主党だけが売国だのなんだの言われることもないだろう。

 そのことではなくて、この夏に到来すると思われる「原発が止まってんだから節電しろよ」ということについて。

 ふつうに考えて節電はいいことだ。したほうがいい。何も湯水のように電気を使うなんてことはしない。そもそもうち、去年の猛暑で台所が華氏98度とかになっても(温度計が華氏でしか設定できなくて)、扇風機と水風呂だけで済ませてた家だ。申し訳ないが水は大量に使った。だって浸かってるだけで、気温と体温でお湯になっちゃうんですもの。ガンガン抜いて新しい水を入れて冷やしました。

 それはいいとして、節電問題を語る今、「脱原発や反原発を語る人間は節電はちゃんとやってんだろうな? ええ? 反原発ソング歌うのにエレキとアンプか? ちゃんちゃらおかしいぜ」みたいな物言いがある。

 これがすごくイヤである。

 イヤとかいうと感情の問題みたいだ。そうじゃない、これは ・・・ログインして読む
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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

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