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 AKBの総選挙からまだ1ヶ月経ってないけどすでに騒動は終わった感が漂う。あたかも今週から『あまちゃん』は東京編に突入。GMT47ですって!

 NHKのプロデューサーは「特定のアイドルグループは想定していない」とAKB48との関連性を否定している……って、どの口が言うかって話だが、まあそういうコメントも様式美のようなものなのでしょう。宮藤官九郎のことであるからやがてこの『アメ横女学園芸能コース』および『GMT47』が「イイ話」になっていくんだろうけど、月曜日見たら「うへー、AKBも内実はこんなんだろうなー」とうんざりさせるような画面がガンガン続く(だからこそ、あとで「イイ話」になると想像がつく)。

 テレビ見てる人が「能年玲奈ちゃんカワイイのう。そういやAKBの総選挙ってのは来年あたりどうなってることやら、フッ」とか思うという図式か。

 ファンでもふと不安になるこれからのAKB。

 私はHKTのファンなのでAKBがどうかなってもHKTがありゃいいやと思うが、実際問題そうはいかない。AKBがアカンようになったらHKTも一緒にダメになる。

 どうしてAKBのこれからが不安か、ということをどのように説明したもんかと思っていたら、格好の記事を見つけた。『AERA』の「AKB『指原圧勝』の真相」って記事。

 一読して、

 「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」

 と言いたくなる記事なのだが、ええと、要約しますと、

 「指原莉乃がAKBに革命を起こしこれからどんどんAKBは発展する」

 相当乱暴にまとめてみたが、よくよく読んでもつまりこういうこと。なんだこの秋元康へのオベンチャラみたいな記事は。

 とにかく「今回の選抜総選挙で指原が1位になったことには大きな意味がある!」らしい。

 そうかぁ~~?

 指原1位って、ふつうの話だと思うけどなあ。

故郷の大分市の釘宮市長から祝福を受ける指原莉乃さん=2013年6月14日、大分市役所拡大故郷の大分市の釘宮市長から祝福を受ける指原莉乃さん=2013年6月14日、大分市役所
 私は指原さんのタレントとしての資質、パフォーマンスに対して「実力以上に持ち上げられている」と思ってるし文句つけたいところはいっぱいある。

 しかしそう思うのは自分がAKBという集団を注目しているからで、芸能界のことにそれほど興味もない、アイドルについてあまり考えたこともない人には、指原莉乃、やたらアピールするみたいである。

 私のまわりでも、AKBをチラッと知っていて、何か言いたい、でもそれほど意地悪じゃない人がこぞって「さしこがいい」というのであった。

 そりゃ指原はテレビによく出てるから、っていうけど、指原がレギュラーのテレビがどれだけ見られているか。

 『HaKaTa百貨店2号館』の司会ぶりが上手とかいって、誰が見ている『HaKaTa百貨店2号館』。『笑っていいとも!』は指原目当てで見られてるわけじゃないだろう。見たらいる、というレギュラーぶりだ。あの番組の中にはまりこんでるが突出してないし。ヘタレキャラとか(ウソつけ!)トークがうまいとか(ウソだ!)、いろいろ言われるが、指原さんのキモは「ぬるいバラエティ番組の中にすっぽりはまりこんで違和感ない穏当な存在。ファミレスの“ドリンクバーというオーダー”みたいなもん」である。

 AKBで結局いちばん知名度ある=メジャーはファミレスにおけるハンバーグである前田敦子だし大島優子で、指原莉乃は「メジャーなメニューとはずれたところでオーダー数を稼いでいる」わけでこれは明らかにアイドルの正道ではない。ついでにいうと渡辺麻友は「深窓のアイドル」「メニューの中のワイン」なので、すごいなあと思っても手を出しづらく、やはりAKBの総選挙で1位になるのは難しい。

 じゃあどうして指原が1位取ってんだ、って話になる。

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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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