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「橋下的なもの」に対抗する手段とは?(下)

どちらにしても大阪はたいへんだ……

青木るえか エッセイスト

 では、「橋下的なもの」に対抗する手段はどういうものがあるか。

 対抗する手段がどれもこれも、「橋下的なものに対して賛成、あるいはなんとも思っていない人に対して、改心をうながす」ものに「なっていない」。ダメ、ぜんぜん。力弱い。へろへろ。あくまで私見ですが。

 この住民投票の、反対側の運動を見てても、草の根でコツコツと大阪の町にポスター貼って回ってた平松邦夫前市長とか、大阪都構想反対の歌をつくって歌っていたおばさんたちとか、ほんとに良心的な活動と思う。思うけどたぶん橋下的な考えの前には玉砕する。

藤井聡厳しく「大阪都構想」を批判してきた藤井聡さん
 そんな中で気を吐いていたのは藤井聡さんであろう。文春新書から『大阪都構想が日本を破壊する』という本を出してる京都大学の藤井先生。

 それ以前から大阪都構想に対して反対意見を言いまくっていて、橋下さんに名指しで批判されていた。

 橋下さんの大好きな、実務もわからない学者先生、というフレーズで攻撃されてたが、それ以前の先生がたと、藤井先生はちょっと違った。

 北海道大学の山口二郎先生(ファンです)は見た目は意地悪そう(すみません、本当にファンです)なのに、その見た目と裏腹に橋下的悪口雑言にはお弱いようなのだが、藤井先生は橋下さんに対抗する図太さがある。

 これは反橋下のニューウエーブだ、と思って期待し、『大阪都構想が日本を破壊する』も買ってきて読んだ。

 読んでみて、大阪都構想のギマンみたいなものもよくわかったし、ここがイイ!と言われているところも、やったら逆にダメ!となる、ということも書かれていてなるほどと思った。

 しかし……、

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