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[1]『一〇三歳になってわかったこと』のなぜ?

「イヤラシイおばあさんっぽさ」は薄いのだけど……

青木るえか エッセイスト

 本屋の店頭で「なんだか売れてるなー」と感じる本がある。派手なポップがあるとか、何十冊も面出ししてるとかじゃなくて、いろんな本屋に行くたびにふと目についちゃうという本。

 自分がいつも読む本や雑誌とはまったくちがうジャンルなのに、なんでこう目に入るんだろ、と気づいた頃にはテレビや雑誌で「今注目のこの本!」みたいに紹介されるわけです。

 今までにそうやって目についたのが『サラダ記念日』とか『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』とか『生きて行く私』とか。

 これも目につくなー、と思ったとたん、NHKの朝番組で著者インタビューつきで紹介された。『一〇三歳になってわかったこと――人生は一人でも面白い』。

篠田桃紅さん拡大篠田桃紅さん
 篠田桃紅って103歳なのか。カンチガイしていて、篠田桃紅って染織家だと思っていた。それは志村ふくみだった。そっちはまだ90歳である。

 篠田桃紅、志村ふくみ、岡部伊都子は混同しやすい。岡部伊都子はもう死んでいる。「美しい日本のおばあさん」たち。白洲正子もそこに入る。あの人もそうですね、辰巳芳子。

 美しい日本のおばあさんなど、どこかしら感じの悪いものなのだが、その中で篠田桃紅はそれほどでもなかった。なんでだろう。

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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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