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ドロシーリトルハッピー、「卒業」の裏に何が?

コンサートのあいさつで異例の「応酬」

鈴木京一 朝日新聞読書推進事務局長

 「私は5人でやっていきたかった」
 「じゃあ何であのときバラバラになっていいって言ったんですか」
 「私は3人が卒業しても構わないなんて思ってもいないし言ってもいない。ていうか今それは話すべきではないと私は思います。もう(卒業すると)決めたんでしょ」
 「決めました。だけどうそはついてほしくない」
 「私がうそをついたって言いたいの?」

 7月12日、中野サンプラザであった5人組「ドロシーリトルハッピー」のコンサートのアンコール、5人中3人が卒業する、そのあいさつでの、残留するリーダー白戸佳奈と、卒業メンバー秋元瑠海との応酬だ。

 普通なら空気を読まないオタクが一人くらい叫びそうなものだが、2200人の場内は水を打ったように静まり返り、客は少女たちのやりとりをかたずを飲んで見守った。アイドル史上でも例を見ない出来事だったと思う。

ドロシーリトルハッピー 2011121拡大ドロシーリトルハッピー=2011年
 ドロシーは2010年に結成された、仙台に拠点を置く5人組。11年夏、お台場であったTOKYO IDOL FESTIVALで全国のアイドルオタクにも広く認知された。

 新潟のNegiccoと並び、地方アイドルの雄とも言われ、代表曲「デモサヨナラ」での「好きよ~」「オレモ~」というコール&レスポンスは名物になっている。

 3人の卒業という節目があったとはいえ、サンプラザ公演は満席となった。ステージは殺風景で、衣装替えもない地味なものだったが、かえって歌とダンスに対する自負が感じられた。

 ドロシーの雲行きが変わったのは今年になってからだ。5人のうち、年少3人が別ユニット「callme」を結成、その後、4月末にこの3人が突如ドロシーからの卒業を発表した。

 アンコールでのあいさつ、卒業組の一人・富永美杜は「正直とても不安です。変わっていくことが怖いです」と泣き崩れ、秋元も「私はドロシーリトルハッピーでいたかった」と話した。

 ではなぜ卒業するのか。 ・・・ログインして読む
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筆者

鈴木京一

鈴木京一(すずき・きょういち) 朝日新聞読書推進事務局長

1963年生まれ。東京大学教養学部卒。1987年、朝日新聞社入社。東京と大阪の旧学芸部や文化グループで、主に論壇関係の取材記者や編集者をしてきた。2011年2月から読書編集長。現在、文化くらし報道部・読書推進事務局長。女性アイドルのライブ見物が20年来の趣味。好物は「ハロー!プロジェクト」。

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