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野田聖子vs.ミソジニー安倍。総裁選への期待

稲田朋美さんとか高市早苗さんのような「聖母な女」でない女

矢部万紀子 コラムニスト

 自民党総裁選が無投票になりそうだという。石破茂という人が立候補しないからで、残るは野田聖子さんだけと伝えられている。

 野田さんは「初当選以来、それ(首相)を目標としてこなければ堕落すると思ってやっている」と発言したそうだ。なかなかに、りりしい。だが、実際のところはかなり厳しいのだろうと思う。

講演後のパーティーで話す野田聖子議員(左)と石破茂地方創生相=21日午後、岐阜市拡大石破茂地方創生相と話す野田聖子さん。どのような決断をくだすのか?=2015年8月21日、岐阜市
 彼女が定期的に開いている昼食会の8月の出席者が5人だけだったと、朝日新聞に書いてあった。官邸が「行かないほうがいい」とくぎを刺しているとあった。

 立候補に必要な推薦人は20人。頼りは古賀派の会長だった古賀誠さんで、この人が彼女の後ろ盾だったということは何となく有名だけど、今は派閥も譲ってしまったから、たぶん「派閥推薦」はないのだろう。

 そんなこんなは知りつつも、野田さんにぜひとも立候補をしていただきたい。

 なぜか。野田さんが「聖母度」が低い女性だから。そのことを書こうと思う。

 安倍晋三という人の問題点のあれこれ、いろいろな人が論じている。私なりにご指摘申し上げることがあるとすれば、彼は「女に対等な口をきかれるのが嫌い」チームの男だということだ。

「協力する女」と「独自に行動する女」

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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