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佐野研二郎さんのいかにもな業界臭は不運だった

今後は気をつけて仕事をしてください

青木るえか エッセイスト

 マネ物件というかコピー物件で思い出すのは、20年前ぐらいの動物愛護運動?のコンクールで小学生の女の子が描いて入選してた猫の絵のポスター。

 箱の中にいる3匹の子猫の絵なんだが、どっかで見たような……と思って本をめくったらありましたよ。小林まことの『ホワッツマイケル』(赤猫のマイケルが踊ったりするマンガ。なつかしーなー。一瞬、一世を風靡しました)の口絵写真でした。

 動物愛護ポスターを見る人は猫マンガも見てる率は高いだろうから、早晩バレるだろうなあと思いつつ、きっと審査をする人は年寄りの実力者でマンガなんか読まないんだろうな。

 その小学生は、小学生なのでいくらマネをしたって写真を再現なんかできるはずもなく、ムラムラの水彩画だから、ほほえましいとすら見える。よく似てたら似てたで「うまいなー」と家族なら言ったりするかもしれない。

 絵を描く時に似せる、ってのは子供の頃はやるもんなんですよ。マンガの上に薄紙のせてなぞって描くとか。へろへろの線なんだけど自分のものになった気がする。

 子供どころか大人になったってやる。私はいい大人であるが、好きなキャラクター画像とかをパソコンで探してきて、レイヤーかけてなぞって色つけて描いてうまくいった時のうれしさといったらない。

佐野研二郎さん拡大エンブレムが発表された時はこんな笑顔だったのだが……
 で、今話題の佐野研二郎さんですが。

 オリンピックのシンボルマークについてはシンプルで使う色はいいがあんまりかっこいいと思えず(パラリンピックはまだいいんだけどオリンピックのほうは座りが悪い。左にパタンと倒れそうに見えて落ち着かないんです、それを言う人があんまりいませんが)、あんなに大々的に発表したわりにさえないな、と思い、そして登場した「デザイナー・佐野さん」がどうも……。

 私はデザイナーとかアートディレクターの名前をよく知ってるつもりでいたんだけど知識は20年前で止まってたらしくて、佐野さんのことはぜんぜん知らなかった。

 ただ、出てきて、なんとなく、どうも好かん人やな、と思ったというのがある。

 同じように思う人に佐藤可士和さんがいる。これはもちろん、パクリがどうとかいう問題以前に思ったことで、単にこちらの感想で、あちらにはなんの責任もない話だ。

ギョーカイの人っぽさのいや~な感じ

 佐野さんや佐藤さんの何が私をそういう気持ちにさせるのか、を考えてみると、

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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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