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なぜ、指原莉乃はこんなに人気者なんだ?(下)

「真っ向勝負」の博多座公演で、本来のキヌタ性を見た

青木るえか エッセイスト

 『指原莉乃座長公演』をやるという話が出た時に、彼女は断ったという。舞台も見ないし芝居も好きじゃないしできない、と。ネットのニュースでそう報じられていた。

 私は基本的に、マスコミに出る芸能人の発言は「一から十までウソ」でも驚かない。ウケるためなら何でも言う、のがタレントだと思うので。

 だからこのニュースを見た時も、事前の、何らかのフカシの一つとしてしか聞いていなかった。

AKB48の選抜総選挙の開票イベントを前にコンサートに登場した指原莉乃さ拡大AKB48の選抜総選挙の開票イベントを前に
 明治座で、舞台の上でお芝居をしている指原莉乃は、いつもと違っていた。

 それもムリもない。HKTって、コンサートとかでよく小芝居というかコント芝居みたいなことをやるので、メンバーは、オフザケではあるけれど「何かに扮してセリフを言う」ことには慣れている。白雪姫とか魔女とかサルとか鏡(!)とか。

 そんな時でも、さっしーは常に、物語世界をぶち壊して笑いを取るために「通りすがりの指原莉乃で〜〜〜〜す」という立場で乱入して茶々を入れたりするばっかりで、芝居なんかしていなかった。

 それが、最初から「私は狸のキヌタ!」って言って登場して、そのキャラクターのまま最後まで演技を続けねばならない。すごく珍しい事態で、「拘束されてる」感があって、それだけに、見たことないような一生懸命さと必死さがあった。

いきなりの技量アップ

 声はメンバーの誰よりもちゃんと出ていて、きっちり聞こえるし、セリフを噛んだりもしない。この公演の裏方の人に聞いたところ、 ・・・ログインして読む
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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

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