従業員の「闘う」ツイッターは社内問題
2015年11月03日
MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店で9月20日頃から「自由と民主主義のための必読書50」というフェアが開催されていたが、10月21日に「一時撤去」される事態になった。
同店の店員が19日に、「非公式」に開設したツイッターアカウントで、「夏の参院選まではうちも闘うと決めましたので!」「闘います。うちには闘うメンツが揃(そろ)っています。書店としてできることをやります!」などと発信したところ、闘う相手として安倍政権を想定しているとして「選書が偏向している」といった批判が寄せられたらしく、20日にその非公式アカウントが削除され、21日夕にフェアの棚が撤去された。
同時期、憲法や安保法制についてのシンポジウムなどの開催が自治体や大学で断られる事件も相次いでいたので、「政権批判がしにくい世の中」になったいう一例として、話題となった。
「丸善ジュンク堂書店」HPには、「先日より弊社店舗におけるフェアについてさまざまな意見を頂戴しており」とある。
そして「そのこの度、弊社従業員による私的なツイッターアカウントより、特定の意見を支持するツイートがありました。これは弊社の公式な意思・見解とは異なる内容です。」とし、ツイート発信の経緯を調べ、「コンプライアンス違反が認められた場合は社内の規定に則り適切に対処致します」、さらに「弊社方針のもとフェア自体は継続してまいりますが、本来のフェアタイトルの趣旨にそぐわない選書内容であったため、現在その内容について精査し選書を見直して再開する予定です」とある。
丸善ジュンク堂は公にはしていないが、フェアのテーマとツイートの内容からして、抗議してきたのは保守・右翼勢力だろう。
もう20年以上前になるが、当時「新右翼のリーダー」だった鈴木邦男さんから、「どうして出版社は左翼が喜ぶ本ばかり出して、右翼が喜ぶ本を出さないんです?」と質問されたことがあり、私は「
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